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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第三の牙
第二話 未来と過去
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かな。
 適当な理由を付け、俺は目の前の問題に集中する。
 解き方は解っている。
 だが、それをどうやってわかり易く人に伝えるかを考える。
 「ここもそう。これは一回、全部足してから引くんだ。そしたら余計なものは全部、消えるだろ?」
 「おぉ、分かりやすい!」
 「そこはさっきと逆。
 一旦、全部引いてから足すんだ」
 「なるほど……解った」
 「グライア、そこ間違ってるよ」
 「え、嘘」
 俺と一緒に解らないところを教えてくれているグライア。色んな奴らの問題を教えてるから混乱したのだろう。
 「あ、ホントだ」
 そして。すぐそのミスに気付き、答えを訂正した。
 「ふぅ、疲れた。
 今日はここまでにしよう」
 俺は椅子に深く座り込む。
 人に勉強を教えるのってやっぱり大変だなぁ。
 「アカツキ、教えてくれてありがとな!」
 「ホント、助かったよ」
 「じゃ、また明日な!」
 そう言って教室を出ていくクラスメイト達。
 やっと……休める。背筋を伸ばし、机に倒れ込んだ。
 「……疲れた」
 「お疲れ様。アンタも大変ね」
 「ホントだよ。なんで、俺がこんなことしなくちゃいけないんだ?」
 「頼られてる証拠じゃない。
 それに、アカツキは勉強を教えてるの楽しそうだけど」
 「そんなこと……ないと思う」
 否定はしない。
 「まぁ、いいじゃない。クラスの皆と仲良くなれて勉強も出来る。まさに一石二鳥ねっ!」
 「一石二鳥って……まぁ、そうなのかな」
 勉強をするのは楽しい。
 そこも否定しないけど。クラスの奴らと仲良くは……できているのかは疑問だった。
 でも、そうだなぁ。
 こんな日が、ずっと続けばいいな────と思っている自分は嫌いじゃない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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