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魔法薬を好きなように
第32話 神官と再会と
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「あのねぇ、私、多分、もうすぐ離婚すると思うの」

「えっ?」

そもそも離婚が成立する用件って……
そんな、不思議そうな顔をしてたのがわかったのか、

「あのね。私って、結婚式をあげていないのよ。だからまだ結婚は不成立だから……」

「だから?」

「近いうちに実家にもどることにはなると思うの」

「性格の不一致ってやつか?」

「うん、まあ、そういうのに近いのかも……」

「無理に聞くような内容でもないけどな」

女性が話したくない内容は聞かない方が良いのは、あくまで自分がソースなだけだ。

「どうせ、あとである程度はわかるんだから言っちゃうね。実は夜の生活の不一致っていうやつ。下手なのに、こっちのせいにして」

「……下手って言ったのか?」

「さすがに私でも言わないわよ。態度にでていたかもしれないけれどねぇ」

俺は心の中で下手と思われた相手に多少は同情した。
直接言われると、もっときついだろうけどな。

「っていうことで、家にいても雰囲気は悪いし、気分転換でパーティにでてみたら、ジャックが居たってわけ」

「じゃあ、今日は時間がとれるのかな?」

「そうね」

「つもる話しもあるし、さっきのパーティでは食事をとりそこねたし、一緒に食事でもどう?」

「いいの?」

「そちらの夫にわからなければ問題なし」

「って、まさか、貴方、私を口説こうとしているの?」

「そのつもりだけど」

そう言いつつも、夕食をオーダーするために呼び鈴を鳴らした。

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