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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0010話『会談』
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んで、そしてある事を私に要求してきた。

「この資料とは別にこの鎮守府に在籍している艦娘の練度表などはあるかね?
できればこの任務表と一緒に大本営へと提出させたいと思っているのだが…」
「わかりました。大淀、用意のほどは…?」
「抜かりはありません」

それで大淀は任務表とは別に艦娘練度表を柳葉大将へと渡した。
そして今度は一緒に見てもいいと思われたのだろう久保提督も一緒に中身を拝見している。
しばらくして私の鎮守府の艦娘達の練度も把握できたのだろう口をあんぐりと開けるという状態になっていた。

「…すごいな。こうして数字に現しただけでも分かる高練度の艦娘だらけだな」
「はい。驚きました」

二人はそれで少しの間、驚愕の顔が治らなかった。
しばししてその資料を後ろで黙って立っていた蒼龍へと渡していた。
でも蒼龍も興味を持ったのか練度表を覗いていたが顔には出さないが小声で「うわっ、すごい…」と呟いていたのは印象的だった。

「よし。では大方の物は手に入った。だからもう何日か我慢してもらっても構わないかね? いい返事ができるように努力はしよう」
「お願いします」
「それで他にはなにかあるかね…?」
「そうですね…」

それで後は細々とした話などをした後、最後に、

「さて、それでは最後に…榛名提督。
君の世界ではどうだったかは分からないがこの世界でもこの日本のために深海棲艦と戦い尽力してくれる覚悟はあるかね…?」
「はい。どこまでお力添えできるかわかりませんが、もう私はこの世界の住人として生きていくことを決めています。ですからよろしくお願いします」

そうして私と柳葉大将は握手を交わした。

「そして君はこの世界に来る前までは一般人だったと聞く。…その落ち着きようからにわかには信じられないがな。
よってこの世界での常識を学ぶ必要がある。君の世界の常識との認識のズレを治すためにしばらく久保少佐が君の教育係に抜擢された。
…なぁに、心配はいらない。まだ提督としては新米だがこれでも今年の海軍学校では首席で卒業した実力がある。きっと君の力になってくれるだろう」
「という訳です。当分の間ですがよろしくお願いしますね、榛名提督」
「ありがとうございます」

そうして会談は終わって柳葉提督は帰りに明石と少し話をした後に自身の鎮守府へと帰っていった。
久保提督も色々と準備があるようで少ししてから帰っていった。
私は二人が帰っていった後に、こんなに真面目に話をする機会はなかったので久しぶりに疲れてしまっていた…。


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