第15話
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ますから、臨時統括領主を務めてる事になっている私やレン達の元で”統括領主”として色々学んでもらう事になっていますから、その点に関しては安心してください。」
「……メンフィル帝国の寛大なお心遣いに心から感謝致します。ですが確かメンフィル帝国の”公爵家”は皇家である”マーシルン家”の分家の方達のみと記憶していますが……」
リウイとレン、プリネの説明を聞いたエリゼは会釈をした後戸惑いの表情でリウイ達を見つめた。
「別にメンフィル帝国の”公爵家”は”マーシルン家”の分家でなければならないという決まりはないのですが………偶然にもリィンさんの婚約者の中で遠縁とはいえ、メンフィル皇家の一員であるセレーネさんがいらっしゃるのですから、結果的にはシュバルツァー家はマーシルン家と縁を結ぶ事になりますよ。」
「と言うかリィンお兄さんは妾の娘とはいえ、元メルキア皇女に魔神、精霊王女どころか、女神まで娶るのだから、常識で考えればそんな存在と比べたらメンフィル帝国の公爵家の条件の云々なんてどうでもいいでしょう♪」
「そ、それは………」
(フッ、これでアルフィン皇女まで娶る事になったと知れば、更に狼狽える事になるだろうな。)
「ハア………―――エクリア様、私に爵位を与える事でシュバルツァー家の分家を作る礎を築き上げさせる事とどう関係するのでしょうか?」
苦笑しながら呟いたイリーナの答えに続くようにからかいの表情で答えたレンに見つめられたリィンは表情を引き攣らせ、リィンの様子をレーヴェは静かな笑みを浮かべて見つめ、エリゼは疲れた表情で溜息を吐いた後気を取り直してエクリアに問いかけた。
「………貴女がシュバルツァー家の分家の当主となる子を産めば、シュバルツァー家の陣容を厚くして、急速に大規模化したシュバルツァー家を安定化させる事ができるでしょう?」
「あ………」
「ですがその場合、リィンさんの正妻になる予定のエリゼさんの子供が”シュバルツァー公爵家”の当主になれないという問題が浮上してしまいますが……」
エクリアの答えを聞いたリィンが呆けている中、ある事に気づいたイリーナが複雑そうな表情でエクリアに指摘した。
「二人の長男か長女を”本家”である”シュバルツァー公爵家”の当主にして、その後に産まれてくる子供達かセレーネさんを含めたリィンさんの他の奥方達が産む子供達を養子にすればいいし、そもそもエリゼのリィンさんへの想いの強さを考えれば二人の子供が一人だけなんて、まずありえないと私は思っているわ。」
「フフ、言われてみればそうですわね。」
「そう言えばリィンへの想いの強さのあまり、ベルフェゴール殿との契約を知った際ペテレーネ神官長の御力を借りた”強硬手段”を取ってまで結ばれたと殿下も仰っていたな。
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