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マクロスフロンティア【YATAGARASU of the learning wing】
疑念
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からなくともいつかは来ると。」
「そうだが……それが?」
「その為にVF-25を開発し、S.M.Sと契約し、コード・ビクターを準備した。目的が分からないのならどうやって予測したんですか?」
そう、フロンティア政府はバジュラが来ると分かっていた。何故?何か前兆の様なものがあったのか?
「……当時バジュラは宇宙に棲む原生生物だと考えられていた。その棲息テリトリーに近付いていた為だ。」
「その棲息テリトリーというのは何処からの情報ですか?フロンティア船団の前方に広がるのは未だ人類が未踏の宇宙。事前情報などある筈がありませんが?」
「……翼、その辺にしときな。」
姐さんに制止される。少し突っ込み過ぎたか……でも、確実に妙だ。何か裏がある気がしてならない。
「……烏羽中尉、だったね。面白い観点だったよ。君の名前は覚えておこう。」
三島補佐官が意味ありげな表情と共に言った時、ふと、何か猛烈な悪寒が襲った。
「……ッ!?」
慌てて周囲を確認する。
「どうした、翼!?」
そして見つける。培養槽に入れられ、完全に死んでいる筈のバジュラの腹部が淡く光っているのを。
「……バジュラが!」
「何!?」
バジュラが突然息を吹き返し、培養槽の中で暴れだす。逞しい腕の殴打を受けて、強化ガラスのケースにひびが入る。
三島補佐官が制御盤に飛び付き、緊急ボタンを押す。叫び声と共に、ものの数秒でバジュラは分子レベルまで分解された。
「……一体、何故?」
三島補佐官が驚きの様子で空になった培養槽を見つめ、次いで此方に視線を向ける。
その、蛇の様な絡み付く視線が、妙に強く心に引っ掛かった。
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