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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
IFエンド 「ティアナ・ランスター」
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ら、私がフェイトさんを応援してるの知られたら露骨ないじめ……じゃなくて特訓という名の扱きに遭うんじゃ。
 そんなことをする人じゃなさそうな気もするけど、今は完全にヴィヴィオのママなわけだから今後のためにも父親は必要だって考えるはずだし。
 それにあの人の座右の銘は『全力全開!』って感じがするから一度決めたら最後まで突き進みそう……私はいったいどうするのが正解なの。というか、何で私がここまで悩まないといけないわけ。別にこの人達がどうなろうと私には……関係するところはあるけど、何か起こってもその後のケアに回るほうが楽なんじゃないの……
 すっかり落ち込んでしまった私はぐったりと倒れこむ。すると誰かの手が私の頭の上に乗った。この感触は覚えがあるし、状況からしても考えられるのはひとりしかいない。その手の主は、私が言葉を発する直前に優しく頭を撫で始めた。

「俺が悪かった。なのはに言ったりしないし、仮にそんなことになったとしても助けてやるから元気出せって。ティアナみたいに真面目な奴にそんなに落ち込まれるのは俺としても嫌なんだから」

 …………。
 ………………。
 ……………………ななななな何でそういうことをさらりとやるんですか!?
 ままままったくあなたって人は普通女の子の頭に気安く触りますか。それなりに親しい関係だとは思いますし、私にとっても最も親しい異性と言える人ではありますけど。でもだからって何でこのタイミングでそういうことをやっちゃうんですか!
 嬉しいか嬉しくないかで言えば……嬉しくないこともない。でもショウさんを異性として意識している自分に対する怒りのおかげで不甲斐ない顔をすることもない。
 あぁそうよ、そうですよ、フェイトさんのこと応援するとか言っておきながら心の隅では私がショウさんの……って考えたりもしたわよ!
 でもしょうがないじゃない。この人は今みたいなことを自然にやっちゃう人だし、今よりも自分で自分を追い込んでダメになりそうだった六課の時に私を救ってくれた人なんだから。

「……そういうこと誰にでもやってるといつか刺されますよ」
「別に誰にでもやってるつもりはないんだが。俺は自分にとって大切な奴以外にはそこまで興味は持たない方だし」

 大切な人の中に女性が多いから言ってるんです。本当に刺されても知りませんからね。
 ……でも、あれこれと考えてみたけどこの人を巡る争いはなるようにしかならない気がしてきた。なら私ももう少し気楽というか、好きなようにしても良い気がする。なら……

「いい加減機嫌直してくれないか?」
「いいですよ……その代わり今度から私のこと――って呼んでください」
「何だって?」
「だから……今度から私のことはティアって呼んでくださいって言ったんです!」

 確かに言い淀んだ私
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