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Muv-Luv Alternative 帝国近衛師団
第五話
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ツら俺たちのことを見てるんだ?こっちは見せもんじゃないぜ?」

 レグルスが言いながら周りを睨むと視線が減った。

「俺たちが珍しいんだろうよ。俺は皇族、お前は見た目、だから気になるんだろう」
「そんなんでジロジロ見るなよ…気持ちが悪い」

 正仁の答えに露骨に不機嫌な顔になるレグルスだった。
 しばらく立つと、生徒たちになる少年少女たちの目の前のステージに一人の初老の男性が上がった。そして演台の前に立ち喋り始めた。

「本日は、晴天に恵まれ春の暖かい風を感じる良い日に、帝国斯衛軍衛士養成学校入学式を挙行するにあたり−−−」

 そう、今は帝国斯衛軍衛士養成学校の入学式の真っ最中だった。
 緊張した表情の者や、やる気に満ちあふれている者、不安な顔をしている者などなど様々な少年少女たちがこの場にいた。
 そんな中に正仁とレグルスはいた。二人の顔は緊張もしていなければ、不安にもなっておらず、やる気も見えない普通の顔をしていた。







 そして長い挨拶が終わり入学式の全行程が終了し、たった今新しく生徒になった少年少女たちは各クラスごとに分けられ、それぞれの教室に案内された。

 正仁とレグルスも指定された教室に入り、自分の席についた。幸い正仁もレグルスも同じクラスで、席は隣同士だった。席の位置は、窓側の一番前でレグルスはその後ろである。

「俺とお前は同じクラスだな」
「別々なクラスだったらどうしようかと思ったぜ……」
「それと………」

 正仁は言葉を止め、ちらりとドア側の方向を目つきをきつくしながら見た。
 そこには一人の少年の周りに多くのクラスメイトが集まっていた。その少年の名は斑鳩崇継。武家五摂家の斑鳩家、嫡男である。

「大層な人気者だな。五摂家というだけで。レグルスはどう思う?………レグルス?」

 斑鳩に対しての嫌味を言い、レグルスに意見を求めたが答えが返ってこなかった。後ろに座っているレグルスを見ると

「………」

 口を開け何かをじっと見ていた。正仁は何度か声をかけるも反応しない為、仕方が無くレグルスの視線の先を見た。

 そこには崇継の姿もそれに群がる少年少女も無く、一人の少女が座っている姿があった。少女の姿は、腰まで伸ばした緑っぽい髪に丸メガネ、そして何故か小太刀の手入れをとても楽しそうにしていた。

「何で、こんな所で刀の手入れを……というよりも何で刀を持っているんだ?武家だから持ち込んでいいのか?」

 そのような事を口にしている正仁に対してレグルスは、その少女を見つめたままだった。そんな二人のもとに、ある程度の話を終えたのであろう斑鳩崇継が一人の少年を引き連れて来た。
 斑鳩は、正仁の正面に立ち、深く一礼し、それに習い後ろの少年も深く一
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