0007話『歓迎』
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い。肝に銘じておきます…」
「とりあえず会議とやらは後日でいいかな? そちらも上との擦り合わせの時間が必要だろうし…」
「そうですね。それではまた後日に連絡を寄こしますね」
そう言って久保提督は指揮艦船に乗って先に帰っていった。
さて、それじゃ逝くか…。
その晩は盛大に宴が繰り広げられたのは言うまでもない………。
―――翌朝、私は酒が抜けきらずに頭痛がする頭を我慢しながら周りを見回す。
そこにはみんながみんな、宴会で酔いつぶれていたので目に毒のような光景が広がっていた(特にポーラ)。
男のままだったらこの空間には居た堪れなくて居られなかっただろうと思う。
そんな中でももう起きている者も数名いるようで何人か姿がない。
とりあえず今は頭痛が酷いので水を貰おうと動こうとして、スッと目の前に水の入ったコップが差しだされていた。
「どうぞ」
顔を上げてみれば鳳翔さんが木製のトレーで水を持ってきてくれたのだろう、笑みを浮かべながら差し出してくれていた。
それで感謝をしながら飲ませてもらった後、
「提督。昨晩はお疲れ様でした」
「いや、確かに疲れたけどあれが彼女達なりの歓迎だと思えば苦じゃないよ」
「ふふ。でしたら嬉しいですね」
鳳翔さんは笑みを零しながら「ちょっと着いてきてください」と言って私を自室へと案内してくれた。
何があるんだろうと思っていると、
「提督、もしよろしかったらお召し物をこれに着替えてみたらどうでしょうか?」
「これは…」
そう、鳳翔さんが差し出してきてくれたのは榛名の体のサイズで出来上がっている提督服であった。
これをすぐに用意してくれた鳳翔さんに感謝の念を感じながらも私は少しまだ服を脱いで肌を晒すのに抵抗を感じたが、これはもうしょうがない事だと思って一回裸になった後に提督服へと袖を通してみた。
しばらくして、鳳翔さんの前で着替えた姿を見せると、
「まぁ! ふふ。提督、とても似合っていますよ」
「ありがとうございます、鳳翔さん」
「いえ、お気に召したのならよかったです。それと…昨日は格好良かったですよ。
あそこまで言われてしまったら私達は提督の事をもう二度と憎めないではないですか」
「あれは私なりのけじめのつもりだったからな」
「木曾さん達も顔を赤らめていましたから反応は上々だったんでしょうね」
「だと、いいんですが…」
それで私は鳳翔さんに案内されながらも鎮守府内を散策していると前から私の初期艦である電が歩いてきた。
久保提督の電ちゃんとは使い分けないといけないな。
うちの方は普通に呼び捨てにするつもりだし。
「あ、電か」
「あ、お早うございます、司令官さん。ふふっ、その恰好お似合いなのです」
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