16部分:第二話 夜叉八将軍その四
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うとその前で彼の目の前に八人の男達が出て来た。
「何だ、御前達」
「何だではない」
彼等は男に対して横一列に並んで立っている。その状況で彼に対して言うのだった。
「まだ仕掛ける時間ではないが」
「御前に聞きたいことがあってな」
「何をだ、黒獅子」
「武蔵」
名を呼ばれた黒獅子が武蔵の名を言い返してきた。その両手の指をボキボキと鳴らしている。
「貴様、何を考えている」
「何をだと?」
「とぼけているわけではあるまい」
今度は闇鬼が彼に言ってきた。
「我々をここに集めたことだ」
「我等夜叉一族百八人」
陽炎が右手の扇子を己に仰ぎながら述べる。
「全て夜叉姫様の下に対等の筈」
「しかもだ。その中での最強の俺達をここに一度に集める」
白虎が見えている片目を鋭くさせていた。
「それにより八つの地域の抑えが不安定になりかねないのだが」
「そうだ。同志達を統括して治めている我々をだ」
紫炎はその手にライターを弄んでいる。
「呼ぶとはな。何を考えているのか」
「武蔵、貴様」
雷電はその手に鎖を持っている。それをジャラジャラと鳴らしている。
「夜叉を乗っ取るつもりか」
「夜叉を?馬鹿な」
「馬鹿なで済まないがな」
今度口を開いたのは妖水だった。
「貴様は元々夜叉の者ではないのだからな」
「むっ」
今の妖水の言葉に武蔵は顔を強張らせた。
「何が言いたいのだ」
「我等は生粋の夜叉」
不知火は既に身構えようとしていた。顔にも敵意を見せている。
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