第三章 X《クロス》
条件
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も観鈴はその場から動くことなく、翼を大きく開いてそこから衝撃波を噴出、クロコダイルアンデットに命中させた。
「む?ゴッ!?」
その衝撃波は果てしなく、上がっている煙や瓦礫、部屋の壁ごとクロコダイルアンデットを吹き飛ばして「掃除」してしまった。
が、無論倒せるほどの威力はない。
ガラリ、と吹き飛んだ先の瓦礫の中からクロコダイルアンデットが立ち上がり、頭をブンブンと振って観鈴を睨み付けた。
「なるほど・・・戦闘向きでないと言ってもやはり翼人。侮ることはできないということか。やはり聖王教会では逃げて正解だったな!!」
そういって、再度突っ込んでくるクロコダイルアンデット。
それに対し、観鈴は翼の内にいくつもの衝撃波の球をため込んでいき、それをライフルのように打ち放って行った。
その威力、先ほどの衝撃波ほど派手ではないものの侮るなかれ。
一発目ではクロコダイルアンデットの膝は砕け、二発目のは腹を貫通して風穴を開ける威力。
が、それでもまたベルトは砕けることがない。
そこで直接ベルトを狙おうとする観鈴だが、そうはさせまいと、クロコダイルアンデットは走りながらうつぶせに倒れこんでしまったのだ。
そして、その腹が床につく一瞬前に床を踏みしめ、滑空するロケットのように速度を上げてきた。
しかも、顎を開け、無数の牙をむけながら回転までしてくる。
観鈴はとっさにバリアを張ろうとするが、間に合わない。
たとえ張れても、それでは簡単に破られる・・・・!!
「もらっ・・・!!!」
ガキッッ!!
「させん!!!」
しかし、その牙は観鈴に届かない。
観鈴とその無数の牙の間には、巨大な大剣。
クラウドがそれを挟ませることで噛みつかせ、そのままぶん回してクロコダイルアンデットを投げ飛ばしたのだ。
「お・・・っと。ふむ・・・二人目の翼人、か」
「貴様が・・・・」
そういって、向き合う二人。
「クラウドさん、気を付けてください」
「ああ、報告は聞いている。理樹のバリアを破るそうだな・・・・」
そう、こいつの力は理樹のバリアを破るほどのもの。
無論、容易くというわけではないが、脅威であることは変わりない。
実際、先ほど大剣でこいつの攻撃を防いだクラウドの腕も、ビリビリとしびれて軽くさすっているほどなのだから。
「観鈴はそこで彼女らを守っててくれ・・・下手に動かない方がいい」
「うん、そのつもりだよ・・・・」
そうして、クラウドがクロコダイルアンデットに剣を握りしめて切っ先を向けた。
「かかって・・・来
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