第三章 X《クロス》
轟天
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ヤが、終わったのかと二人のもとへと駆けてきた。
しかし、恋曰く終わってはいないらしい。
最後の二人の蹴りと突きは、何とかガードされたらしいのだ。
しかし、あれだけの威力。おそらく腕はただでは済んでいないだろう。
と、そこでバガァッ、という破砕音が聞こえてきた。
見ると、吹き飛んだ先の大木に背中からめり込んでいたドーベルマンアンデットが、両腕両足を大の字に開いて、そこの木を弾き壊して脱出したようだった。
が、口や胴体からはポタポタと緑色の血液を流し、ベルトに至っては「ピキ・・・ピピキ・・・・」と今にも割れそうな音を出しているのだ。
終わりは近いように見えた。
「が・・・はぁ・・・やはりわたくしめはまだ未熟者でしたなぁ・・・こっちにも何体か連れてくりゃぁよかったぜ・・・」
そんな言葉を吐くドーベルマンアンデット。
それを見て聞いて、恋とバーサーカーが身構えた。
なぜならば、このアンデット。
この状況になってもいまだ―――――
「このままベルト割られちゃぁ退場になっちまいますでな。逃がさせてもらいましょか!!」
笑っていたからだ。
ジャカッッ!!!
そう言って、双銃を構えるドーベルマンアンデット。
しかし、これだけでは終わらなかった。
ジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカカカカカカカカカカカカカッッッ!!!
「!!??」
「な、何よあの数!!??」
「・・・・俺の銃が二丁しかないと思っていたのか・・・・甘いですよ?」
そういうドーベルマンアンデットの握っている銃の数は、確かに二丁だ。
しかし、それはあくまで「握っている」数。
他の銃は、それぞれの腕を筒状に囲むようにして、くるくるとゆっくり、回っていた。
それはまるで、ガトリング銃。
しかもそれは腕だけでなく、胸の前に一つ、そして両肩の上にもあり、計五砲のガトリングがあるように見えた。
ガトリング一つ一つはまず、最前列に銃がこちらに銃口を向けた形で魔法陣でもあるかのように回転し、その隙間から狙うようにしてその後ろにも同じように銃が置かれていた。
合計でいくつあるのだろうか。
そして、こいつの連射速度から考えて、一秒に打ち出せる弾数は容易に億を越え、兆を越え、京にまで達する勢いすらあるだろう。
「未熟ゆえに、逃げに入ります」
「なっ・・・・」
「黒空流星群!!!」
DORRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR
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