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世界をめぐる、銀白の翼
第三章 X《クロス》
告白
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こういう空気の時、彼のバカは素晴らしい効果を発揮する。

愛すべきバカとはこういうことを言うのだろう。


それを以って、ティアナがパンパンと手を叩いて話にピリオドを打とうとした。


「だったら!これでこの問題はおしまい!さ、明日は忙しくなるわよ。そういえば、その端末は使えるの?」

「あ、それは・・・さっき見たら、あいつの砲撃で発生した衝撃で細部が故障したみたいで・・・・うまく起動しません」

「そう・・・・」


テーブルの上にある端末。
それは見た目こそ無傷でも、中のチップやら何やらは破損してしまっているようで、もう使える状態ではないようだ。


「ま、明日はスカリエッティのところに行くわよ。マリアージュ、トレヴィア、冥王・・・・聞きたいことはたくさんあるから」





そういって、各人布団に入って翌日に備えた。


一人の少女を救った夜は、こうして朝に向かって輝いていく。





余談だが、翌朝になって簀巻きにされている来ヶ谷が発見された。
ルネッサの布団にもぐりこもうとして、反撃されたようだ。





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深夜





地方都市、冬木市





その郊外の森に、大きな大きな屋敷・・というよりも、すでに城と呼べるような建物がある。
と、いうかその建物の名称は「アインツベルン城」だ。

呼べるような、どころか立派な城だった。



その城の高い場所にある一室。



その部屋の中で、一人の少女がベッドの中でじたばたと暴れていてメイドを困らせていた。




「やーだー!!士郎の家に泊ーまーるー!!」

「アインツベルンの淑女がはしたないことするんじゃありません!!リゼも見てないで手伝ってください!!」

「えー?私もあっちのほーがいい―」

「クラぁ!!!」



部屋から出て行こうとする、イリヤ。
その服をつかみながらもずるずると引きずられる、セラ。
それを眺めながらお泊りの荷物を抱える、リゼことリーゼリット。



どうやらイリヤは士郎のいる衛宮邸に泊まりたがり、淑女たれというセラはそれをよしとしなかったのだろう。



「私だって狙われてるかもしれないのに、ここに一人にしてていーの?さ、お兄ちゃんのところに・・・・」

「バーサーカーがいますよ!それともバーサーカーよりも衛宮士郎の方が強いと!?」

「う・・・・でも・・・」


確かに、バーサーカーは限りなく強い。
その体をもってすれば、勝てない相手はそう
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