第三章 X《クロス》
宴会
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一度それを知らしめ、この平和がどれだけかけがえのないモノか認識させよう・・・それが貴様の「親」の意志ではなかったのかな?」
「・・・たしかにそうです。もしあと一、二年でもすれば、私もそう考えていたでしょう」
「では・・・なぜ?」
「私は知りました。平和であろうとも・・・いや、平和であるからこそ、それを大切に守ろうとする人たちがいるということを。世界はまだそこまで終わってはいません」
「・・・・・まあ・・・・最初からまったく制御していなかったからな。いつか使うと思っていたのだが・・・・捨てるというならばそれを寄越せ」
「断ります。これは破棄します。マリアージュの全稼働を停止させたのちに!!」
「ふぅ・・・そのようなことをしても、冥王は止まらぬというのに」
「え?」
「渡さないというならば、死体となった貴様からはぎとらせてもらおう!!」
ドォン!!!!
直後、ブロッサムアンデットが手を向け、そこに桜の花びらが押し固まった拳ほどの弾丸が四つ生まれ、ルネッサに向かって突っ込んでいった。
そのうち一つは撃ち落としたものの、残りの三つはどうしてもはじけず、脇に転がり避けようとしたルネッサ。
しかし、それはククッ、とそちらの方へと微妙に曲がり、彼女を爆炎に包みこんだ。
「人を壊し、端末を壊さずに・・・この程度の威力なら大丈夫かね?」
そういって炎の方へと歩いていくブロッサムアンデット。
だが、そううまくいくわけがない。
バフォァ!!!
炎を腕でかき消し、その場を晴らして見たブロッサムアンデット。
しかし、そこには端末どころかルネッサの死体すらなかった。
「はぁ・・・はぁ・・・」
「あっぶなかったな〜〜〜。大丈夫か?ルネッサ」
「きょ、恭介さん・・・」
「恭介!!ルネッサさんをお願い!!」
「こいつ・・・こっちまで来たの!?」
ルネッサを腕の中に抱えてその場にしゃがみ込む恭介。
そして、その二人をかばうようにしてティアナと理樹が駆けつけてきていた。
「ぬゥ・・・・・」
「話せる・・・ってことは、上級アンデット・・・」
「気を付けて・・・・こいつら、油断できないから」
「・・・・・ち、分が悪いな。ここは引こう」
ザァッ
「ま、待て!!」
「それはなくとも構わん!!どうせマリアージュは止まらないのだからな!!」
そうして、桜の花びらと共にブロッサムアンデットが消え、その場には彼ら四人だけが残された。
「いったい・・・どういうことなんだ?」
「あ・
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