暁 〜小説投稿サイト〜
Sword Art Rider-Awakening Clock Up
アルンへの旅路
[10/10]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
をフルフルと動かした。だがネザーはなおも納得できない様子で顔を顰めている。

「視線を感じる、って……。この世界にそんな第六感みたいなもの、あるんですか?」

リーファが訊くと、ネザーは右手で顎を撫でながら答えた。

「仮想世界だからといって、人間の本来の力が発揮できないわけじゃない。誰かが俺らを見ている場合、そいつに渡すデータを得るためにシステムが俺達を《参照》するが、その流れを脳が感じる、という仮説もある」

「は、はぁ……」

納得できたか否か、微妙な感じのリーファ。

「でもユイが探知できないなら、誰もいないんだろうしなぁ……」

「うーん、ひょっとしたら《トレーサー》が付いてるのかもしれない」

リーファが呟くと、キリトは眉を上げた。

「そりゃ何だい?」

「追跡魔法よ。大概ちっちゃい使い魔の姿で、術者に対象の位置を教えるの」

「便利なものがあるんだなぁ」

「それ、解除できるのか?」

「トレーサーを見つけられれば可能だけど、術者の魔法スキルが高いと、対象との間に取れる距離も増えるから、こんなフィールドだとほとんど不可能ね」

「そうか……。まあ、とりあえず先を急ごうぜ」

「うん」

ネザー1人は納得がいかない感じだが、これ以上時間を無駄にしたくないため先を急ぐことにした。

3人は翅を広げ、地面を蹴って浮かび上がった。間近に迫った白い山脈は絶壁の如く聳え立ち、その中腹に巨大な洞窟がポッカリと黒い口を開けている。不吉な冷気を吐き出しているかのような大穴目指して、リーファは力一杯翅を鳴らし、加速を始めた。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ