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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
アルンへの旅路
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しまっているのだが、キリトの隣でやられるとなぜか妙に恥ずかしかった。

「………」

一番後方を飛ぶネザーは、そんなリーファの気持ちを見ただけで察した。似たような経験を持つ者としては、多少の共感を抱かざるを得ない。

気づくと、いつの間にか街を出て、森の緑に差し掛かっていた。リーファは体を半回転させて後進姿勢を取り、遠ざかっていく翡翠(ひすい)の街を見つめた。

1年を過ごしたスイルベーンから離れることを思うと、郷愁(きょうしゅう)に似た感情がちくりと胸を刺したが、未知の世界へ旅立つ興奮がすぐにその痛みを薄めていった。バイバイ、と心の中で呟いて、再び向き直る。

「さ、急ごう!一回の飛行であの湖まで行くよ!」

遥か彼方にキラキラと輝く湖面を指差し、リーファは思い切り翅を鳴らした。











リーファとネザーは(なか)感嘆(かんたん)し、半ば呆れながらキリトの戦闘を眺めていた。

シルフ領の北東に広がる《古森(ふるもり)》の上空、もう少しで森を抜けて高原地帯に差し掛かる辺りだ。スイルベーンはもはや遥か後方に遠ざかり、どんなに眼を凝らしても翡翠の塔を見分けることはできない。

いわゆる中立域の奥深くに分け入っているために、出現するモンスターの強さもかなりのレベルになりつつある。今キリトが3匹を同時に相手にしている、羽の生えた単眼の大トカゲ《イビルグランサー》もシルフ領の初級ダンジョンならボス級の戦闘力を持っている。

基本ステータスもさることながら、厄介なのは紫の1つ眼から放つ《邪眼(じゃがん)》__カース系の魔法攻撃で、喰らうと大幅な一時的ステータスダウンを強いられる。故にリーファとネザーは距離を取って援護に徹し、キリトにカースが命中するたびに解呪(かいじゅ)魔法(まほう)をかけているのだが、正直に言ってその必要があるのかどうかも怪しいところだ。

身長に迫るほどの巨剣を握ったキリトは、防御や回避といった言葉は辞書にない、と言わんばかりのバーサークっぷりを見せて次々とトカゲを叩き落としていった。尾を使ったトカゲ遠距離攻撃など意に介する風もなく、剣を振り回しながら突進しては時に数匹を一度にその暴風に巻き込み、切り刻む。恐るべきはその一撃の威力で、当初は5匹いたイビルグランサーはあっという間にその数を減らし、最後の1匹はHPを残り2割程度に減らされたところで逃走に移った。情けない悲鳴を上げながら森に逃げ込もうとする奴に向かってリーファは左手を翳すと、遠距離ホーミング系の真空魔法を発射。緑色に輝くブーメラン状の刃が4〜5枚宙を走り、トカゲの体に絡みつくようにその鱗を切り裂いた。直後、青い爬虫類の巨体はポリゴンの欠片となって四散し、この日5度目の戦闘は呆気なく終了した。

大きな金属
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