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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
脱領
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とシグルドの間に割って入り、自分より頭1つ分ほども背の高い男に向き合った。

「他のプレイヤーを、あんたの大事な剣や鎧みたいに、装備欄にロックしておくことはできないって言ったのさ」

「きっ……貴様っ……!!」

キリトのストレートな言葉に、シグルドの頭が瞬時に赤く染まった。肩から下がった長いマントをバサリと巻き上げ、剣の柄に手をかける。

(くず)(あさ)りのスプリガン風情がつけあがるな!」

そこまで言った途端、沈黙を貫き通していたリーファの隣からシュッという静音が流れ、気がつくとネザーがキリトの前に立っていた。

「うっ……!?」

自分の目の前に突然現れたネザーに、シグルドは驚きを隠せずにいた。

「こいつを斬るつもりなら、まずは俺が相手になるぜ」

ネザーは片手剣の柄を掴みながらも冷静な声を放つが、口から飛び出す言葉は相手を煽るような怖い台詞。

「スプリガンの次はインプか。腹黒い種族が2人とは、お似合いだな。どうせ領地を追放された《レネゲイド》どもだろうが!」

ネザーの登場が引き金になったかのように、今にも抜刀(ばっとう)しそうな勢いでまくし立てるシグルドの台詞に、ついカッとしたリーファも思わず叫び返した。

「失礼なこと言わないで!その2人は、あたしの新しい仲間よ!」

「なん……だと……」

額に青筋を立てながらも、シグルドは声に驚愕を滲ませて唸った。

その言葉に、リーファはハッとして眼を見開いた。

ALOプレイヤーは、そのプレイスタイルによって大きく二種に別れる。

1つは、今までのリーファやシグルドのように領地を本拠西て同種族のパーティーを組み、稼いだ金の一部を執政(しっせい)部に上納して、種族の勢力を発展させようとするグループ。もう1つが、領地を出て中立都市を本拠とし、異種族間でパーティーを組んでゲーム攻略を行うグループだ。前者は後者を目的意識に欠けるとして蔑視(べっし)することが多く、領地を捨てた__自発的、あるいは領主に追放された場合を問わず__プレイヤーを脱領者(レネゲイド)と呼称している。

リーファの場合は、共同体としてのシルフ族への帰属意識は低いのだが、スイルベーンが気に入っていることと、後の半分は惰性(だせい)で領地に留まり続けていた。だが今シグルドの言葉によって、リーファの中に、解き放たれたいという欲求が急速に浮かび上がってきたのだった。

「ええ……そうよ。あたし、ここを出るわ」

口をついて出たのは、その一言だった。

シグルドは唇を歪め、食い縛った歯をわずかに剥き出すと、いきなりブロードソードを抜き放った。燃えるような眼でネザーとキリトをねめつける。

「……小虫が這い回るくらいは捨て置こうと思ったが、泥棒の真似事と
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