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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
スイルベーン
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…」
礼などどうでもよく、俺は話題を変えようと口を挟んだ。
「それよりさっきのサラマンダー達、やけに好戦的だったが……。集団PKはよくあることか?」
「うーん、もともとサラマンダーとシルフは仲悪いのは確かなんだけどね。領地が隣り合ってるから中立域の狩場じゃよく出くわすし、勢力も長い間、
拮抗
(
きっこう
)
してたし。でもああいう組織的なPKが出るようになったのは最近だよ。きっと……近いうちに世界樹攻略を狙ってるんじゃないかな……」
「それだ、その世界樹について教えてほしいんだ」
「そういや、そんなこと言ってたね。でも、なんで?」
「世界樹の上に行きたいんだよ」
リーファは少々呆れながらキリトの顔を見た。冗談を言ってるわけではないらしく、黒い瞳に真剣な色が宿っている。俺の顔を見なかったのは、俺が世界樹についてすでに何かを悟ってると思ったからだろう。
「……それは、多分全プレイヤーがそう思ってるよきっと。っていうか、それがこのALOっていうゲームのグランド・クエストなのよ」
「と言うと?」
「滞空制限があるのは知ってるでしょ?どんな種族でも、連続して飛べるのはせいぜい10分が限界なの。でも、世界樹の上にある空中都市に最初に到達して、《妖精王オベイロン》に
謁見
(
えっけん
)
した種族は全員、《アルフ》っていう高位種族に生まれ変われる。そうなれば、滞空制限がなくなって、いつまでも自由に空を飛ぶことができるようになるの」
「なるほど」
ナッツタルトを
一口
(
ひとくち
)
齧
(
かじ
)
り、キリトが頷いた。
「それは確かに魅力的な話だな」
「世界樹の上に行くのがこのゲームの最大クエストなら、かなり難易度も高いはずだ」
「ええ、その通り」
リーファは頷くと、俺は更に質問した。
「世界樹の上に行くルートはどこにあるんだ?」
「世界樹の内側、根元のところが大きなドームになってるの。その頂上に入り口があって、そこから内部を登るんだけどそのドームを守ってるNPCのガーディアン軍団がすごい強さなのよ。今まで色んな種族が何度も挑んでるんだけど、みんな呆気なく全滅。サラマンダーは今最大勢力だからね、なりふり構わずお金を貯めて、装備とアイテムを整え、次こそはって思ってるんじゃないかな」
「そのガーディアンは……そんなに強いのか?」
「もう無茶苦茶よ。だって考えてみてよ。ALOってオープンしてから1年経つのよ。1年かけてクリアできないクエストなんてありだと思う?」
「それは確かに……」
「実はね、去年の秋頃、大手のALO運営サイトが署名集めて、レクトプログレスにバランス改善要求を出したんだ。でも回答は、『当ゲームは適切なバランスのもとに運営されおり』何たらかんたら。最近じゃあ、今
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