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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
風妖精との出会い
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ーの勢いを利用して腕をブンと回すと、掴んだランスごと背後の空間に放り投げた。
「わああああ!!」
悲鳴を上げながら吹っ飛んだサラマンダーが、待機していたもう1人のサラマンダーに衝突し、両者は絡まったまま地面に落下した。ガシャンガシャン!という金属音が重なって響く。
途端、インプの少年がくるりと振り返り、背中の剣に手を掛けた。
「……斬り殺すぜ」
右手で背から貧相な剣を抜くと、すっと重心を前に写しながら左手を一歩前に__。
突然、ズバァン!!という衝撃音と共に少年インプの姿が
掻
(
か
)
き消えた。今までどんな敵と相対しようとも、その
太刀筋
(
たちすじ
)
が見えなかったことのないリーファの眼ですら追いきれなかった。慌てて首を右に振ると、遥か離れた場所に少年が低い姿勢で停止していた。剣を真正面に振り切った形である。
と、2人のサラマンダーの内、立ち上がりかけていた方の体が赤いエンドフレイムに包まれた。直後に匹敵。小さな残り火が漂う。
__速過ぎる!!
リーファは激しく
戦慄
(
せんりつ
)
した。未だかつて眼にしたことのない次元の動きを見た衝撃で全身がゾクゾクと震えた。
この世界でキャラクターの運動速度を決定しているものはただ1つ、フルダイブシステムの電子信号に対する脳神経の反応速度である。アミュスフィアがパルスを発し、脳がそれを受け取り、処理し、運動信号としてフィードバックする、そのレスポンスが速ければ速いほどキャラクターのスピードも上昇する。生来の反射神経に加えて、一般的に長期間の経験によってもその速度は向上すると言われている。
リーファと、空中のサラマンダー隊リーダーが唖然として見守る中、インプの剣士は立ち上がり、再び剣を構えつつ振り向いた。
突進をいなされたもう1人のサラマンダーは、まだ何が起こったのか理解していないようだった。見失った相手を探して見当違いの方向をキョロキョロと見回している。
そのサラマンダーに向かって、容赦なくインプが再びアタックする素振りを見せた。今度こそ見失うまいとリーファは眼を凝らす。
初動は決して速くない。気負いのない動きだ。だが一歩踏み出した足が地面に触れた瞬間__。
再び大気を揺るがす大音響と共にその姿が
霞
(
かす
)
んだ。今度はどうにか見えた。映画を早送りしたような、コマの落ちた映像がリーファの眼に焼き付く。インプの剣が下段から跳ね上がり、サラマンダーの
胴
(
どう
)
を分断。エフェクトフラッシュすら一瞬遅れた。インプはそのまま数メートルも移動し、剣を高く振り切った姿勢で停まる。再び死を告げる炎が噴き上がり、2人目のサラマンダーも消滅した。
スピードにばかり眼を奪われていたリーファだが、今更のようにインプが与えたダメージ量の凄まじさに気づいた。2人のサラマ
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