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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
妖精の世界
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工知能の研究をしたことのある俺に言わせれば、ユイこそが最初に生まれた真のAIなのかもしれない。
「えーと、このアルヴヘイム・オンラインにもプレイヤーサポート用の疑似人格プログラムが用意されているようですね。《ナビゲーション・ピクシー》という名称ですが……わたしはそこに分類されています」
言うなり、ユイは一瞬難しい顔をした。直後、その体がパッと発光し、次いで消滅してしまった。
「お、おい!?」
キリトは慌てて声を上げる。跳ね起きようとしてから、ようやく膝の上にちょこんと乗っているものに気づいた。
身長は10センチほどだろうか。ライトマゼンダの、花びらを
象
(
かたど
)
ったミニのワンピースから細い手足が伸びている。背中には半透明の
翅
(
はね
)
が2枚。まさに妖精と言うべき姿だ。愛くるしい顔と長い黒髪は、サイズこそ違うがユイのままである。
「これがピクシーとしての姿です」
ユイは俺の膝上で立ち上がると、両腰に手を当てて翅をぴこぴこと動かした。
「おお……」
キリトはやや感動しながら指先でユイの頬っぺたを突いた。
「くすぐったいです!」
笑いながらユイはキリトの指から逃れ、しゃらんという効果音と共に空中に浮き上がった。そのままキリトの肩に座る。
「じゃあ、前と同じように管理者権限もあるのか?」
「いいえ……」
少し、シュンとした声。
「できるのは、リファレンスと広域マップデータへのアクセスくらいです。接触したプレイヤーのステータスなら確認できますが、主データベースには入れないようです」
「そうか……実はな……」
キリトは表情を改め、ここでついに本題を切り出した。
「ここに、アスナが……ママがいるらしいんだ」
「えっ……ママが……!?」
ユイが肩から飛び上がり、キリトの顔の前で停止した。
「どういうことですか?」
「………」
キリトは
須郷
(
すごう
)
のことから説明しようとしたが、寸前で思い
留
(
とど
)
まった。ユイをかつて崩壊寸前まで追い込んだ人間の負の感情。これ以上ユイに人の悪意で追い込みたくない、と考えた上での行動だった。
「……アスナは、SAOサーバーが消滅した今も、現実に復帰していないんだ。俺とネザーはこの世界でアスナに似た人を見かけたという情報を得てここにやってきたんだ。もちろん、他人の空似かもしれないけど……
藁
(
わら
)
にもすがる、ってやつかな……」
「……そんなことが……。ごめんなさいパパ、わたしに権限があればプレイヤーデータを捜査してすぐに見つけられるのに……」
「いや、大体の居場所は見当がついてる。世界樹……とか言ってたな。場所、わかるかい?」
「あ、はい。ええと、ここからは大体北東の方向ですね。リアル距離
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