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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
妖精の世界
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頃な切り株を見つけて腰掛けた2人。キリトは、アスナのことを真っ先に口にしたい衝動を抑えて、膝の上にユイに訊ねた。
キリトの胸に頬を摺り寄せて
至福
(
しふく
)
の笑みを浮かべていたユイは、キョトンとした顔で見上げた。
「………?」
「いや、ここはSAOの中じゃないんだよ」
キリトは、ユイが消滅してからの経緯を掻い摘んで説明した。
サーバーから消去されようとしていたユイをネザーが圧縮し、クライアント環境データの一部として保存したこと。ゲームクリアとアインクラッドの消滅。そして新たな世界アルヴヘイムと、そこになぜか存在する旧ネザーと旧キリトのデータ。だが、未だ覚醒していないアスナのことだけは、簡単には言葉にできなかった。
「ちょっと待ってくださいね」
ユイは眼を
瞑
(
つぶ
)
ると、何かの声に耳を澄ませるかのように首を傾けた。
「ここは……」
ぱちりと瞼を開け、2人を見る。
「この世界は、《ソードアート・オンライン》サーバーのコピーだと思われます」
「コピー?」
「はい。
基幹
(
きかん
)
プログラム群やグラフィック形式は完全に同一です。わたしがこの姿を再現できていることからも、それは明らかです。ただカーディナル・システムのバージョンが少し古いですね。その上に乗っているゲームコンポーネントはまったく別個のものですが……」
このアルヴヘイム・オンラインがリリースされたのはSAO事件の12ヶ月後。アーガスが消滅し、事後処理をレクトが
委託
(
いたく
)
されたしばらく後だ。アーガスの技術資産をレクトが吸収したということになれば、それをそのまま流用して新規のVRMMOゲームを立ち上げるということは充分考えられる。ゲームの
根幹
(
こんかん
)
たる全感覚シミュレーション/フィードバック・プログラムを出来合いで済ませれば、開発費は大幅に抑えられるだろう。この世界の精度をSAO並だと、
至極
(
しごく
)
当然の話だったのだ。
ALOがSAOのコピーシステム上で動いているという話は理解できたが__。
「だがなぜ、俺とキリトの個人データがここに存在してる?」
「ちょっとお2人のデータを覗かせてくださいね」
ユイは再び眼を閉じた。
「……間違いないですね。これはSAOでパパとネザーさんが使用していたキャラクターデータそのものです。セーブデータのフォーマットがほぼ同じなので、2つのゲームに共通するスキルの熟練度を上書きしたのでしょう。ヒットポイントとマナポイントは別形式なので引き継がれなかったようです。所持アイテムは、破損してしまっているようですね。このままではエラー検出プログラムに引っかかると思います。アイテムは全て破棄したほうがいいです」
「そうか、なるほどな」
「納得した」
俺とキリトはア
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