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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
新たな冒険
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キーボードが出現し、まず新規IDとパスワードの入力を求められる。SAO開始時にも使用した偽造ID。長い間使って指が記憶している文字列を流用することにして素早く打ち込む。
次いでキャラクターネームの入力。《Nether》と入力しようとしたが、なぜか一瞬躊躇って指を止めた。
SAOでネザーと名乗っていたことはともかく、カブトに変身したことを知る人間は元攻略組に限られてるはず。ZECTの救出チームはもちろん、キリトやアスナ、エギルなど、他にも多くいるだろう。仮想世界の出来事と言って話を投げ出してくれればいいと、つい考えてしまう。
しかし、幸いなことはSAO世界の出来事がニュースで公表されてはいない。当然キャラクターネームに関する情報も公表されていない。あの世界ではプレイヤー同士の戦闘が発生し、その結果現実世界で恐ろしい数の人間が死亡しているからだ。誰が誰を殺した、という話が無制限に
流布
(
るふ
)
すれば、
夥
(
おびただ
)
しい
訴訟
(
そしょう
)
が起きることは想像に
難
(
かた
)
くない。
VRおよびフルダイブ技術の
根幹
(
こんかん
)
はZECTが管理下におかれるというのが法的により定められたが、フルダイブ型ゲームマシンを求める人々を押し留めるのは困難だった。VRMMOの人気は、想像以上だった。
現在、法的にはSAO事件で発生した殺人の
咎
(
とが
)
は全て行方不明の茅場晶彦1人に負わされている。また、プレイヤーの親族からの
賠償
(
ばいしょう
)
訴訟
(
そしょう
)
は運営会社のアーガスを相手取って起こされ、その結果アーガスは解散してしまった。つまり、茅場はほぼ独力で最大手メーカーへと育てたアーガスに自らその幕をも降ろしたわけだが、ともかく今後プレイヤー間レベルでの
訴訟
(
そしょう
)
は続発する事態は避けたい、というのがZECTの意向らしい。
あの須郷という男に俺のことが知られているのが気に食わないが、それよりも警戒すべきなのは、須郷の裏にいると思われるダークカブトだ。SAOに何度も出没したヴァーミンも、おそらく奴の仕業だろう。だから当然俺のことも知っているはずだ。ならばむしろ、キャラネームを同じにすべきだと思う。こちらから相手を誘うためには、餌を撒いてやらなければ。
俺は
逡巡
(
しゅんじゅん
)
を押し切り、《Nether》と入力した。性別はもちろん《male》。
次に、合成ボイスはキャラクターの作成を
促
(
うなが
)
した。
『それでは種族を決めましょう。9つの種族から1つ選択してくださ』
プレイヤーの分身とも言えるキャラクターは、妖精をモチーフにした9種族。それぞれに多少の
得手不得手
(
えてふえて
)
があるという説明がある。
火妖精族サラマンダー、風妖精族シルフ、土妖精族ノーム、影妖精族スプリガン、猫妖精族ケットシー、水妖精族ウンディーネ、工匠妖精族
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