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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
新たな冒険
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フィア》で、SAOと同じジャンルのタイトルも数多くリリースされ、全世界的な人気を(はく)しているようだ。

それらの事情はあまり理解できていないが、俺自身はまだ仮想世界に諦め切れないような感情を抱いているため、詳しく知ろうとした。

「こいつも、VRMMOなのか?」

キリトは呟きながらパッケージを手に取り、眺めた。描かれているイラストは、深い森の中から見上げる巨大な満月。黄金の円盤を背景に、少年と少女が剣を(たずさ)え飛翔している。格好はオーソドックスなファンタジー風の衣装だが、2人の背中からは大きな透明の羽根が伸びている。イラストの下部には、()ったタイトルロゴで__《ALfheim Online》。

「アルフ……ヘイム・オンライン?」

「アルヴヘイム、と発音するらしい。妖精の国、っていう意味だとさ」

エギルの訂正を聞いた途端、すぐ本題に入った。

「このゲームだが、妖精ってことは、まったり系のMMOなのか?」

「いや、そんな感じじゃないぜ。ネザーなら何か知ってるんじゃないのか?」

エギルは俺に話を振った。アミュスフィアのことを知っていた俺なら、専用ゲームのこともある程度入手していると思ったのだろう。

「あいにく、発売されてるゲームにまで眼は通していない」

「そうか、なら説明しとくぞ。このゲーム、ある意味えらいハードなんだぜ」

エギルは、2人の前に湯気を上げるカップを置くと、ニヤリと笑った。持ち上げ、カップ内に入ったコーヒーの芳香(ほうこう)を嗅ぎながら俺が更に訪ねる。

「ハードというのは……?」

「どスキル制。プレイヤースキル重視。PK推奨」

「ど……」

「つまり《レベル》が存在しない、ということだな」

「ああ。各種スキルが反復使用で上昇するだけで、育ってもヒットポイントは大して上がらないそうだ。戦闘もプレイヤーの運動能力依存する」

「確かに、ある意味ハードだな」

「ソードスキルなし、魔法ありのSAOってとこだな。グラフィックや動きの精度もSAOに迫るスペックらしいぜ」

かの浮遊城アインクラッドは、狂気の天才《茅場晶彦》がその情熱の全てを注ぎ込んで築き上げた代物だ。彼以外のデザイナーが同レベルのVRワールドを生み出せたとは、中々に信じ難い。晶彦以外で精密なVRワールドを作り出せる人間がいるとすれば、それば間違いなく一番弟子だった俺しかいない。だがSAOを帰還してからの俺はVRゲーム開発には一切関わっていない。

「PK推奨ってのは?」

「プレイヤーはキャラメイクでいろんな妖精の種族を選ぶわけだが、違う種族間ならキルありなんだとさ」

「でも、いくらハイスペックでも人気ではないだろ、そんなマニア向けな仕様じゃ」

キリ
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