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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
フェアリィ・ダンス
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ままだということを。その中に、あの細剣使い《アスナ》もいた。
最初はサーバーの処理に
伴
(
ともな
)
うタイムラグかと思われていたが、何時間、何日待とうと、アスナを含む300人が目覚めることはなかった。
未だ行方不明の茅場晶彦の陰謀が継続しているのだと、世間では騒がれていたが、俺は違うと踏んでいた。
崩壊する浮遊城アインクラッドを背景に、夕焼け色の世界でわずかな時間の中で語り合った彼のあの言葉に、嘘はなかった。彼の弟子だったからこそ、俺にはわかる。彼は間違いなく、自らあの世界に幕を引き、全てを消し去ったのだ。
しかし、不慮の事故か、あるいは何者かの意思か、完全に初期化されるはずだったSAOメインサーバーは、今も不可侵のブラックボックスとして稼働し続けている。未帰還者達のナーブギアも同じように彼女の魂をサーバーに縛り付けたままだ。内部で今何が起きているのか。今の俺にもZECTにも、それを知る
術
(
すべ
)
はなかった。晶彦が今もどこかで生存しているのかどうかもわからない。まさに生死不明だった。
速いペースでアクセルグリップを回し、やがて前方に巨大な建造物が姿を現した。民間企業によって運営されている医療機関だ。
一般的によく言われる__病院。
広大な駐車場の片隅にアルファバスターを停め、ヘルメットを外してハンドルの右グリップに掛けた。病院の正門を通過し、高級ホテルのロビーめいた1階の受け付けで通行パスを発行してもらい、それを胸ポケットにクリップで留めた。
以前も、この病院に一度だけ訪れたことはある。その時はロビーに足を踏み入れただけで、アスナの病室にまで足を運ばなかった。ロビーを見ただけでも病院の現状はわかりやすかった。
痩せ細った体でリハビリを続けるSAO帰還者達に病院は埋め尽くされていた。オーシャン・タートルでは市場に出回ってない次世代の医療技術が駆使されているが、《ゼクターバックル》から全身にインプラントされていたナノマシンが俺の身体と生命活動を補助していたため、リハビリらしいリハビリを受ける必要もなかった。時間をかけることもなく俺はすぐに現実世界に順応し、復活した。
今自分が再びこの病院を訪れ、別に友達という訳ではないアスナの病室に足を踏み入れるため、エレベーターに乗り込み最上階へと上がっている。
数分で最上階である18階に到着し、滑らかに扉が開く。無人の廊下を南に歩く。このフロアは長期入院患者が多く、人影を見ることはごく少ない。やがて、突き当たりに薄いグリーンに
塗装
(
とそう
)
された扉が見えてくる。すぐ横の壁面には鈍く輝くネームプレート。
《
結城
(
ゆうき
)
明日奈
(
あすな
)
》というその表示の下に、1本の細いスリットが走っている。俺は胸から通行パスを外し、その
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