暁 〜小説投稿サイト〜
Sword Art Rider-Awakening Clock Up
フェアリィ・ダンス
再会
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繋がりがあると睨んだ俺は、今回の300人未帰還事件にダークカブトが何らかの形で絡んでいると悟った。事件の裏は深いと見ていいだろう。

……このまま引き下がる訳には……いかなくなったな。

この事件に隠された真実を明らかにするため、そして両親の仇を見つけ出すため、俺は急いで自宅に向けてバイクのスピードを上げた。





翌日の朝。太陽が登り詰め、車の走行音と人々の足音がわずかだが聞こえる。

俺は昨日病院から自宅に帰ってきた後、ZECTのブライス長官に連絡を入れ、レクトのことを調べるよう指示を出した。しかし、ZECTだけに任せるのも不安だったので、俺も独自の手段で調査を開始した。そして俺は自室にあるデスクの椅子に腰を降ろし、3台のパソコンと壁に掛けられた5台のモニターを駆使して須郷とレクトのシステムにハッキングを掛け、情報を洗いざらいにしょうとキーボードを叩き続けた。

調べる最中、ぽーん、という電子音が耳に届いた。3台の内1つのパソコンの画面の上端に1件のメールが受信された。マウスを動かし、メール受信のアイコンをクリックした。クリックした瞬間に受信トレイが現れ、並んだ送信者リストの一番上に表示された名前は__キリトだった。

連絡先を教えたのは昨日だというのに、こんなにも速くメールが届くとは思わなかった。タイトルは【Look at this】となっている。開くと、よほど急いだのか本文は『大至急エギルの店に来い』と『台東区御徒町のダイシー・カフェ』という文字。そして写真が1枚だけ添付(てんぷ)されていた。

首を捻りながら写真を開いた途端、俺は思わず眼を見開き、しっかりと写真を凝視する。

「これは……!?」

不思議な構図だった。特徴のある色合いやライティングは、写っているのが現実世界ではなくポリゴン製の仮想世界であることを告げている。前景には、ぼやけた金色の格子(こうし)が一面に並ぶ。その向こうに、白いテーブルと白い椅子。そこに腰掛ける、同じく白いドレス姿の1人の女性。格子の奥に、わずかに覗くその横顔は__。

「アスナ……?」

これが、新たな世界の幕開けであり、新たな冒険の始まりということは__まだ俺にもわからなかった。

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