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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
フェアリィ・ダンス
再会
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無援となり、大砲から撃ち出された弾の如く飛び出し、ぶつかった。鼻と鼻が擦り合うくらいの距離まで近づいた途端、俺は弾き飛ばされた。

「うわぁ!!」

地面に倒れ込んだ俺に向かって、黒いカブト__《ビートライダー・ダークカブト》が陰口(かげぐち)のように言った。

「まだまだ遅いな、カブト」

宿敵に自分の悪口を言われ、俺はさらに怒りを(つの)らせた。

「うああぁぁぁ!!」

瞬時に地面から立ち上がり、相手に向かって無謀に突っ込みながら拳を突き出した。

__だが。

奴は一瞬だけ俺の2倍の速さで動き、拳をかわした。

「何!?」

途端、ダークカブトは俺の腹を思いっきり蹴り飛ばした。

「ぐはっ!!」

2倍のスピードによってキックの推進力が高められ、またもや俺は地面に投げ飛ばされる形で倒れ込んだ。倒れたと同時にクロックアップが解除され、現実の時間流に戻った。

__だが、これで終わりではなかった。

ダークカブトは高速移動を維持し、パンチ並びにキックによる打撲攻撃、背中を掴んで投げ飛ばすなど、スピードを駆使して攻撃を繰り返す。

「ぐぅ!ぐはっ!うう!」

未だ腹に受けた痛みが消えず、その上攻撃をまともに喰らい続けた俺は、正直限界だった。(うつぶ)せに倒れ込み、起き上がることもままならなかった。顔を懸命に動かして視線に映ったのは、俺の側に立ち尽くすダークカブトの地面に付着した足。そこから痛みに苦しみながらも視線を足から上になぞってどうにか顔を直視し、問いただした。

「お前は……誰なんだ?」

相手はすぐに答えた。

「知っているはずだ、スレイド」

「何?」

意味不明な返答にすぐさま混乱した。

「何を言ってるんだ!?」

「お前は私のことを、よく知っているはずだ。私にとっては、随分前からの因縁だ」

「随分前からの因縁?」

俺は話にまったくついていけず、余計に混乱するだけだった。

「私はいつも、お前の一歩先を行ってる。お前は永遠に私に勝てない。私に負けるのがお前の運命だ。……あの晩死ぬのがお前の両親の運命だったようにな」

不吉な言葉を言い残し、ダークカブトはクロックアップでその場から一瞬にして去った。残された俺は、全身に受けた激痛と、心に灯された憎しみの炎とともに立ち上がり、ダークカブトへの復讐を改めて誓った。











戦いの勝敗が敗北という結果に終わった俺は身体の痛みを引き摺りながらも病院に戻り、アルファバスターに(またが)り自宅へ帰還した。

道路を走りながら考えていた。あの須郷という胡散臭い男と対面し、その直後に病院から出た途端にダークカブトが俺の目の前に現れた。この2つの件には何か
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