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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
フェアリィ・ダンス
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車内を目視できないように施された車。バイクを含めた2台のビークルはナノマシン技術で開発されており、俺の体内のナノマシンとの同調が起動の鍵となっている。ナノマシンを介して意識を同調させ、
無人走行
(
リモートコントロール
)
や
自動操縦
(
オートパイロット
)
を行える上、ガソリン補給や充電が必要なく稼働し続けることができる。ガソリンを使わないという点に於いてはFCV車やEV車などのエコカーに分類されるだろう。
市場に出回っていない次世代技術で作られた2つのビークル。開発者である俺はこの未知の次世代ビークルに、
BMW・R1200GS__《カブトバスター》
BMW・i8__《アルファドリーム》
といった具合に、それぞれコードネームを与えた。
高度な技術で生み出された乗り物を1人の人間が所持するのも欲張りな気がするが、危険と隣り合わせに生きている俺には特に必需品だ。
その他に、ガレージの空きスペースにはランニングマシン、クロストレーナー、ストレッチマシン、ダンベルスクワット、腹筋台、サンドバックなどのトレーニング器具がいくつも置かれていた。
俺はまず腕立て伏せを始め、続いて腹筋、背筋、スクワット、さらに天井のパイプ
梁
(
りょう
)
に捕まって
懸垂
(
けんすい
)
、そして最後にサンドバッグを相手に手と足を駆使して格闘訓練を行う。両親が死んで日本に移り住んだ時から今日まで続けてきた俺の毎日の日課だ。
数時間も続いたトレーニングを終え、汗だくの体を拭うためにガレージ内のロッカーを開ける。ロッカーからタオルを取り出し、その下に隠したように置いてあるシルクの包みが眼に入った。
俺は久々に、長い間ずっと封印してきたその包みを取り出し、シルクの布を
解
(
ほど
)
いた。
布を解くと、中からハイテク機械のような金属ベルトが現れた。俺のゼクターバックルと同じ外見。俺の大事な親友が残した形見。そして親友との約束を果たすための品でもある。
「……
真司
(
しんじ
)
……お前との《約束》は……必ず守る」
俺は
自嘲
(
じちょう
)
気味に呟くが、当然のことながら答えは帰ってこない。
俺は家の中へと戻り、シャワーを浴び、身だしなみを整え、長ズボンを履き、紺色のミリタリージャケットに着替え、ブーツを履き、再びガレージに向かう。そこに停めてあった赤と銀のダブルカラーの《カブトバスター》に
跨
(
またが
)
り、バイクグローブを付けた両手で黒いシステムヘルメットを頭に被せる。
形はフルフェイスヘルメットと変わらない、違いは、顎とシールド部分が上に開閉することができる点だ。そのため、ヘルメットを脱がなくても水分補給を行なうことができるのが最大の魅力。ヘルメットのシールドは外側が反射するミラータイプのため、内側の顔は見て取れな
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