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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
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いた口元には穏やかな笑みが浮かんでいる。
彼のHPは__全損した。
ヒースクリフの体を剣で貫いた姿勢のまま、俺達はその場に立ち尽くしていた。力を使い切り、俺は宙を見つめた。
終わった……のか……。
クロックアップは解除され、俺は現実の時間に戻った途端、
仄
(
ほの
)
かな光が一瞬、自分を包み込むのを感じた。
闇に沈んでいく意識の中で、自分が力尽きていることを、そして同時にヒースクリフが砕け散るのを感じた。聞きなれたオブジェクト破砕音が響いた。かすかに俺の名__《ネザー》という名を呼ぶ声は、キリトとアスナだろうか。それともエギルとクラインか。それらに被るように、無機質なシステムの声が__。
ゲームはクリアされました__ゲームはクリアされました__ゲームは……。
「……ここは……?」
全天が燃えるような夕焼けだった。
気づくと、俺は不思議な場所にいた。
足元は分厚い水晶の板だ。透明な床の下には赤く染まった雲の重なりがゆっくり流れている。振り仰げば、どこまでも続くような夕焼け空。鮮やかな
朱色
(
しゅいろ
)
から血のような赤、深い紫に至るグラデーションを見せて無限の空が果てしなく続いている。かすかに風の音がする。
赤金色に輝く雲の群以外何も無い空に浮かぶ小さな水晶の板、その
端
(
はし
)
に俺は立っていた。
ここはなんだ?俺は確かに茅場を倒し、SAOはクリアされたはず……?まだSAOのの中にいるのか?
自分の体に視線を落としてみる。カブトの姿ではなく、人間の姿でいた。服装も、フードに籠手といった装備類はそのままだった。
右手を伸ばし、指を軽く振ってみた。耳慣れた効果音と共にウィンドウが出現する。ということは、ここはまだSAO内部ということだ。
だがそのウィンドウには、装備フィギュアやメニューの一覧が存在しないただ無地の画面に一言、小さな文字で【最終フェイズ実行中 現在54%完了】と表示されているだけだ。見つめるうち、数字が55へと上昇した。ヒースクリフの体が崩壊すると同時に、意識が現実に帰還できると思っていたが、なぜこんなことに__。
肩を
竦
(
すく
)
めてウィンドウを消去した時、俺の立つ水晶板から遠く離れた空の一点に__浮かんでいた。
円錐形
(
えんすいけい
)
の先端を切り落としたような形。薄い層が無数に積み重なって全体を構成している。眼を
凝
(
こ
)
らせば、層と層の間には小さな山や森、湖、そして街が見て取れる。
「アインクラッド……」
俺の呟きの通り、あれはアインクラツド。無限の空に
漂
(
ただよ
)
う巨大浮遊城。俺達プレイヤーが2年間の長きにわたって戦い続けた剣と戦いの世界。それが今、眼下にある。
この世界に来る前、現実の世界でその外観を眼にし
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