0004話『再会』
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なのに。
私の運営は始まったばかりだから航空基地なんてそれこそあるわけもない。
誰がそこにいるんだ…?
「その、一ついいですか…?」
『なんだね?』
「その鎮守府に入る事は出来なかったのですか…?」
『ああ。調査に出した者たちが悉く高練度の艦娘達に追い返されてしまったそうだ』
「艦娘までいるんですか!?」
『うむ。帰ってきた者の証言によるとその艦娘達は『私達の仲間を、提督を返して!』…と、発言していたそうだ』
「打って出なかったのですか?」
『出ようとはした。だが門番ともいうべき存在が二人母港の前の港に陣取っていて無理だったのだ』
「まさか、その二人というのは…」
『うむ。大和型二隻の艦娘である大和と武蔵だ』
「そんな…」
この国には大和型を通常運用できるほど備蓄に余裕はないのだ。
建造できてもその高い防御性と攻撃力で深海棲艦との戦いでは練度1の状態でいの一番に投入されて多少削ったら捨て駒にされるほどに扱いも燃費も悪いと聞く。
そんな大型艦が二人も陣取っているとなると勝ち目はない。
「どうされるのですか…?」
『うむ。それでだが君に和平交渉を頼みたいと思っている』
「わ、私がですか!? まだまだ新米の域を出ないと自覚しているのですが…」
『それでも不穏分子ともし戦闘を起こしてこちらが大敗したら目も当てられない。君の肩には日本という国が背負わされていると思え』
「そ、そんな…」
『どんな方法でも構わん。敵ではないというアプローチができればよいのだ。彼女らが言う提督という存在がどこに行ってしまったのかも調査しないといけないしな』
「わかりました…その任、引き受けます」
『うむ。任せたぞ』
それで電話が切れる。
しばらく無言の久保提督とそれを聞いていた雷。
二人は手を合わせて同時に、
「「ど、どうしよう…!?」」
と、嘆きの声を上げた。
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