0001話『目を覚ましたら海の上』
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ど、どうも…」
【どうもです】
俺からであった。
そしてすぐに返事を返されてさらに驚愕する。
意思疎通ができた!とか本物の妖精さんだ!とか考える前にこれはやっぱり夢だ!という結論にいたり俺は何度も頭を叩いた。
だが現実は時にして無慈悲だ。
【諦めてください。これは現実ですよ】
妖精さんに窘められてしまったために俺は素直に諦めた。
それで海の上で屈んだ姿勢になりながらも妖精さんに話しかける。
「うう…それで、俺はどうしてこんな事になっているんだ?」
【それが私にも分かりません。ですが、今分かっている事は貴方は今、戦艦榛名になっているという事実だけです】
「俺が、榛名に…?」
【はい。私は貴方が提督だという認識をしています。そしてこの榛名は貴方がケッコンカッコカリをした榛名で間違いありません】
「そ、そうなのか…?」
【はい。証拠に左薬指にケッコンカッコカリの為の指輪がされていますから】
それで俺は左手に目を向けるとそこには確かにケッコンカッコカリの指輪が嵌められていた。
そして海面に映った自身を見て納得をせざるを得なかった。
そこには確かに榛名の姿が映し出されていたのだから。
「…そっか。これってもしかしてよく二次小説とかでいう憑依転生って奴なのかな…?」
【おそらくそうなのでしょうね…】
妖精さんも知識はあるらしく諦めたように答えてくれた。
でも、だとするともしかして本物の榛名の意識は…!
そう思い至った瞬間には俺は顔から血の気が失せていく感覚を味わいながらも、
「ね、ねぇ妖精さん…。もしかして俺は榛名の事を殺して―――」
【いえ? 殺してなどはいませんよ】
「は…?」
いきなりの否定宣言に俺は変な声を出してしまった。
【いえ、確かに憑依してしまったのですから奪い取ったのは間違いないのですが、この体の中には提督と一緒にもう一つ魂が存在しています】
「つまり…?」
【おそらく今はなんらかの理由で眠ってしまっているのでしょうね】
それを聞いて俺は思わず海の上だけどへたり込んでしまった。
よかった。榛名を殺したわけじゃないんだな…。
その事実だけが俺に希望を与えてくれた。
それから俺は妖精さんに色々聞いた。
現状のこの榛名のスペックとか。
ここは問題なかった。
装備されていたのは最後に装備させたのままだとか。
幸い装備はしっかりとされていたのでもしもの事が起きても対応だけはできる。
ちなみに装備は、
《試製41p三連装砲(MAX)》
《試製35.6p三連装砲(☆4)》
《紫雲》
《一式徹甲弾》
そして増設に《QF 2ポンド8連装ポンポン砲》
並の戦力なら一掃はできずとも戦えるという事である。
そして今ここはど
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