旧
10話
[5/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
せるようになるだけで2割は拳が重くなります。それから短期的に鍛える方法として重力制御術式、装身具による補助ですかね。とりあえず、これが術式です。使い方はサイラオーグさん次第です。装身具に関しては紹介状を書きますので冥界にあるオレの工房の職人に依頼してください。値段の方は勉強させてもらいます」
「……何?いや、待て、少しだけ待て。そんな簡単に色々と施されても」
「日本には素晴らしい言葉があります。タダより高い物はない。会長の夢のため、張り切って手伝ってください」
「ふんっ!!」
「あだっ!?」
会長に殴られて舌を噛む。本日一番のダメージを負った。
「気にする必要はありませんよ、サイラオーグ。その施しも普通に受け取ってもらって構いません。匙にとっては辞書の1ページをコピーして渡した様な物ですから」
「あ、ああ、ありがとう」
「匙の言葉遊びに付き合っては身を滅ぼしますよ。サイラオーグ、匙にとって貴方はまだ敵なのですから。少なくとも私と貴方のレーティングゲームが終わるまでは」
「……気をつけよう。今日はすまなかったな」
転移して帰っていくサイラオーグを見送らずに離脱しようとした所で副会長に首根っこを掴まれる。
「椿姫、ご苦労様です。さて、匙。私はやりすぎない様にと言いましたよね。しかも、手合わせの後に、相手に気づかせない様に。お仕置きの時間ですね」
生徒会のみんなにグレイプニルで拘束されて引きずられるオレをグレモリー先輩たちが引き気味に見送ってくれる。ああ、そうだ、これだけは伝えておかねば。
「兵藤、これでお前の勝ち目は更に下がったぞ。どこまで足掻けるか楽しみにしてるぞ!!」
「匙、今は自分の身を心配しなさい」
「会長、世の中には死ななければ安いという言葉が」
「本気で怒りますよ」
「あっ、すみません」
これは本気で怒らせたな。ふっ、どうなることやら。とりあえず分身に夕飯を作る様に指示を出して送り出しておこう。
『最後は、冥界で今最も注目を集めている作品よりこの方がやってきてくれました、怪盗蛇龍!!』
『ははっ、探偵コンビさん達が嗅ぎつけるまでの間だけどよろしくね』
「匙の奴、何やってんだ?」
一番歓声を受けてるけど、至って普通というか、なんかチャラい雰囲気を、というか完全に蛇龍に成り切ってやがるな。それからルールの説明があり、簡単にまとめるとダイス2個の合計値によって出られる選手が決まるといった少し変則的なルールだ。
『以上のルールを踏まえた上でアドバイザーの皆様にお聞きします。ずばり、今ゲームの見どころや期待する所、勝敗予想などをお願いします。時間もなさそうですので怪盗蛇龍からお願いします』
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ