暁 〜小説投稿サイト〜
風魔の小次郎 風魔血風録
134部分:第十二話 聖剣の真実その八
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
したうえで告げる竜魔だった。
「だがそれでも。サイキックソルジャーとしてはな」
「貴様の方が上だというのか」
「そうだ」
 彼ははっきりと言い切ってみせた。
「その飛鳥武蔵の真の力、見せてもらうぞ」
「見せるだと?」
「そうだ。あの時貴様が見せたその技」
 武蔵の目の光がさらに強くなる。黄金色の光がこれ以上になく強くなっている。
「今それを使わせてもらおう」
「何っ!?まさかそれは」
「そう、それだ」
 応えると同時に両手に持った剣を大きく振り被ってきた。
「行くぞ、死鏡剣!」
「うっ!」
 振り下ろしたその剣から鏡が放たれる。その鏡は縦軸で回転しつつ竜魔に対して向かう。それで竜魔を捕らえ封じようというのだ。
「技は己だけのものとは思わないことだ」
「俺だけのものではないというのか」
「そうだ」
 技を放ち終えた武蔵は言い切る。
「この武蔵一度見た技は覚えられる。このことをよく覚えておくのだな」
「だが。所詮は人真似」
 元々竜魔の技だ。だからかわせると思っていた。しかしであった。
「むっ!?」
「逃げられはしない」
 何と鏡の中に封じられてしまったのだ。鏡の中に強張り驚愕した彼がいた。
「竜魔!」
「逃げろ!」
「無駄だ」
 それを見て驚愕する風魔の者達と武蔵の言葉が交錯する。
「サイキックソルジャーとしてはこの武蔵の方が上だと言った筈だ」
「うう・・・・・・」
「忍としては貴様の方が上だとしてもだ。この死鏡剣はサイキックソルジャーの技だ」
 だからこそ風魔では竜魔しか使えないのだった。
「ならば。この武蔵の方が強いのは道理だな」
 言いながらまた剣を振り被ってきた。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ