暁 〜小説投稿サイト〜
グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第86話:知識があるのなら、それを生かす努力をするべきである……と思う時もある
[5/5]
[8]
前話
[9]
前
最初
[1]
後書き
[2]
次話
を受けなければ、今後の政に影響を及ぼします。まだ宰相に就任してからの期間が短いですがクビになる事も覚悟しておりますし、国家の敵として処刑される事も覚悟しております。あとは陛下のご決断次第です」
「な、な、な、何を言ってるんだウルフ君!! 君は僕の妹と付き合ってて将来は結婚もする予定なんだろ!? クビは兎も角、処刑なんてする訳……な、無いですよね父さん?」
余りの発言に吃驚して彼を責めてると、難しい顔でウルフ君を睨む父さんが見えて、語尾が弱くなってしまった。
「リュカさん安心して下さい。どの様な決定をされても恨む事はありません。むしろ俺は感謝しております……以前『娘と結婚しなくても義息だ』と俺に言ってくれましたね。実の両親の顔すら知らない俺には、涙が溢れるほど嬉しい言葉でした。なのに、こんな親不孝を働いた俺です。親子の縁を切られようが、死を賜ろうが……全て受け入れる覚悟で決行した計画です! 悩まないで大丈夫です……リュカさんの産まれたグランバニアが末永く平和に繁栄してくれれば、俺はそれが最大の願いなのです」
気負ってる様子も無く、淡々と自らの死刑を醸し出すウルフ君。
何かを言ってフォローしたいけど、何を言えば良いのかも解らない。
下手な事を言って逆効果になるのが凄く怖い……
「舐めてんじゃねーぞクソガキ! 俺は国王になって直ぐ……妻が魔族に攫われたから単身で助けに行ったんだぞ! 今でも当時の気持ちは揺らいでない。国家より家族を最優先にする……誰に何と言われようが、利己的な感情で行動する王様だ! エゴイスト? 上等だ! お前は俺の義息……誰が殺すか!」
良かった……まぁ当たり前なんだろうけど、本当に安心したよ。
でもやっぱり怒っちゃてる父さんは、ウルフ君を処断しないと宣言して立ち上がり出口へ大股で歩き始める。
そして……
「ザイル! 午後で良いから俺の執務室へ来い。新たなる兵器の打合せをするぞ! それと今晩は重要な家族会議を行う。ティミーもウルフも絶対参加! 今日に限り残業は許さない」
と、大声で言って出て行ってしまった。
怒ってたけど、家族を大切に思ってくれてる父さんに愛を感じる。
ティミーSIDE END
[8]
前話
[9]
前
最初
[1]
後書き
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ