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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第86話:知識があるのなら、それを生かす努力をするべきである……と思う時もある
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はぁ? それじゃぁ意味ないじゃん!

「要は武器を如何使うかです。ホザックは何故にグランバニアへ攻め込もうと考えてるんですか?」
「な、何故!? な、何故なんだろう?」
あぁどうしよう。何だか僕ってば馬鹿みたいだぞ。

「火縄銃ですよ。現段階で強力な兵器を所持する事になるホザックは、その兵器を使った物量戦術であればグランバニアに勝つ事が出来ると、思ってるからです。ですがリュカさんが頭の中に保存してある、更に強力な兵器を作り出せれば、戦争をしても勝つ事が出来ないと考えさせ、無益な行いを踏み止まらせてくれるのです」

「そう上手くいく? 火縄銃だって凄い武器だよ! 簡単に負けるとはホザックも思わないんじゃないかなぁ?」
「生半可な武器だったら誰も思わないでしょう。ですが想像を絶する兵器だったら如何でしょう? 火縄銃が役立たずに思えるくらいの超絶兵器であれば……」

「そんな武器があるの!?」
「さぁ……俺の頭の中じゃないから」
「何か曖昧だな」
「だから先刻(さっき)も言ったでしょ。リュカさんの協力に掛かってるって」

「有るんですか父さん、そんな危険な兵器が?」
「……………無くは……無い」
有るんだぁ……凄いなぁ……

「やはり危険兵器の知識は持ってましたね」
「知識はね……実物を見た訳じゃないけど、書物やTVなどで見た事を憶えてる。ただ結構曖昧な記憶だから、100%同じ物は再現できないだろう」
TVって何?

「俺の期待してるのは、この火縄銃を凌駕する事の出来る武器です。結果的にリュカさんの記憶とは違う物が出来ても、全く気にしません」
「そうだろうね……お前の計画は、僕に武器のアイデアを出さざるを得ない状況にする事だろ。大成功じゃねーか!」

「そうでも有りません。リュカさんが意固地になって、戦争する事を選択されたら最悪の結果ですから……」
「そ、そんな選択はしないですよね!?」
いくら何でも戦争しようとは考えないよ……ね?

「考えない。考えないけど、ウルフの思い描いた通りに進むこの状況がムカつくぅ!」
戦争を選択しないと聞いて安心できた。
何より子供みたいに口を尖らせ悔しがる父さんに心が軽くなる。

「陛下……ムカつき序手でにもう一つ決めて戴きたい事柄がございます」
「何……まだ僕をムカつかせたいの?」
折角空気が軽くなったのだから、また重くするのはやめようよぉ!

「しかし決めて貰わねばばりません。私……宰相ウルフの進退問題です」
「はぁ!?」
「ど、如何したのウルフ君!?」
突如自身の進退問題を提示してきたウルフ君に、僕も父さんも驚きを隠せない。

「当然でしょう……私は陛下のご意向を無視して、国家に危険が及ぶかもしれない状況を作り出したのです。何らかの罰
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