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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第86話:知識があるのなら、それを生かす努力をするべきである……と思う時もある
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ボンボン殿下を誘き寄せる事が出来たのですからね。でも当初から連中を来させる事は想定の内にありましたから、苦労しても来るように仕向ける計画ではありましたよ」
そこまで言い切るって事は、それなりの考えが有ったんだろうな。

「あのぉ〜……結局、何が如何してウィンチェスト部長を亡命させる事が、未来のグランバニアにプラス作用を設けるんですか?」
あ、そっか! そう言うスタンスでウルフ君は、この悪辣な計画を進めてたんだったね。リブちゃんが言ってくれなかったら、話の重さに忘れるところだったよ。

「さてさて……そこだよね。それこそが俺が計画した悪事の終着点なんだよね。でもね、ここから先は俺の力じゃ如何にも出来ない。そうリュカさんの協力が無いと、俺の計画が失敗するんだよ! 如何致しますリュケイロム陛下?」
「さて如何するものかね。僕にはお前の描いてる未来が見えてこないよ……」

「そうですか……では宰相である私が、陛下の取るべき選択肢をご説明致します。どれを選ぶかは陛下の自由。私の計画を失敗させたいとお思いでしたら、どうぞその道を選択して下さい。その先の未来が如何なる物であっても……」
な、何か怖い。一体どんな未来の選択肢があるんだ?

「先ず一つ目の選択肢は……『逃亡者を引き渡すように圧力をかける』です。これに応じて貰えれば無益な戦争も回避できますし、戦争での被害も発生しなくてお得です。ですが……火縄銃を手に入れたいホザックは応じないでしょう。むしろ圧力をかけた事を切っ掛けに、戦争を開始する恐れがあります。何故なら逃亡者隠匿はグランバニアの言い掛かりと連中は言い切れ、自国の利益を守る為の大義名分を手に入れるからです。これはリュカさんがリュリュさんのルーラを使って、ホザックの城へ直接の乗り込んでも戦争勃発の可能性が大きいので、お勧めする事が出来ません。何故ならば、直接乗り込まれて王と王の一騎打ち……もしくはリュカさんとホザックの兵の戦いで我が方が勝利しても、火縄銃を手に入れた後の軍隊同士の戦争であれば、ホザックは負けないと思ってるからです。むしろ先に手を出した我が国が悪とされ、ラインハット等友好国の援助も期待できなくなります」

そ、そうか……
グランバニアが強いのは、現状で父さんが強いからでしかない。
ルーラで突如現れて攻撃してくるって怖さだけじゃ、ルーラで行く事の出来ない秘密の場所から指示を出して戦争をするという作戦を採られるだけなんだ。

「では第二の選択肢……それは『このまま何もしない』です。自ら悪者になりたくないから、何もせずに傍観する。ですがこの選択肢は、100%ホザックから攻撃を仕掛けられる未来です。何故ならホザックが火縄銃という現段階で最強の兵器を手に入れるからです。我が国の技術力や豊かさ……剰え美しい王妃を目の当たりに
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