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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第86話:知識があるのなら、それを生かす努力をするべきである……と思う時もある
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(グランバニア城・2階会議室)
ティミーSIDE

父さんの考え方をウルフ君が否定し、ただ黙って怖い笑みを浮かべる彼に、室内の視線が集中する……
「先程の殿下の『武器の知識を持ってる者の脱獄は拙い』と言う発言ですが、これは更なる兵器の情報を引き出す呼び水なのです」

僕の疑問に答え、新たなる疑問を発生させる彼は、もう僕では対応できそうに無い。
助けて貰いたくて父さんに視線を向けると、悔しそうに歯を食い縛りウルフ君を見詰めてる国王陛下が居るだけ。

「話が飛んだので、正確に経緯を言います。ウィンチェストが投獄された理由は……陛下が火縄銃を見て、開発中止(ア〜ンド)発明品封印を指示したからです。ウィンチェストと関わった事のある方はお解りと思いますが、あの男は自身が脚光を浴びる事しか頭にありません。ザイルさんに命じて作らせたボウガンが、余りにも大きすぎて一般兵では扱えない不良品だと気付くと、全責任をザイルさんに押し付けそのザイルさんを紹介した俺にまでクレームを吐いてきたのです。そんな男がこの火縄銃を見て封印できると思いますか? 勿論答えはノーです。その場で陛下に向かって暴言を吐き、武器を全世界へ公表すう事を宣言しました。 ……殿下、如何思います、公表されたくない情報を公表すると言われたら?」

「そ、そりゃぁ……黙らせる為に捕らえるしかないですね」
そうか……それで彼は牢屋に居たんだ!
そこへホザックの大使連中と引き合わせたんだな。

「その通り! 陛下は即座に逮捕を命じました。俺はそれに喜んで従い、自らアイツを地下牢へと連れて行きました……そして(ニヤリ)」
あぁ……怖いぃ!
ウルフ君が怖すぎるぅ。

「そう、そして近日訪れるホザックの連中に見せる為、彼の国出身の奴隷商人の房が目の前な房にアイツを収監し、時が来るのを待ち続けました」
「だ、だからウルフ君はギルバート殿下が交渉不発で落ち込んだ時に、味方のフリして囚人との面会を勧めたんだな!?」

「はっはっはっ……あのボンボンが俺の勧めに従って本当は地下牢なんて嫌なのに、行くと言った時は喜びを隠すのが大変だったよ。リュカさんに『先方の緊張をほぐす為、城下で買い物してる姿を見せましょう。そして馬鹿みたいな失敗して見せましょう』と提案して良かったですよ。あの馬鹿(ウィンチェスト)も狙い通りティミー殿下を見て、自らの無実と凄い発明自慢をしてくれたから、大助かりでした。本当、皆様のご協力で俺の計画は成功へと近付いております」

「しかし解せない事が……偶然リュリュとギルバート殿下が知り合いだったから、彼等を国に招く事が出来たけど、違ったら如何してたんだい? 彼等を招かないと、この計画は台無しになると思うのだが……?」

「あれはラッキーでした。リュリュさんを出汁に
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