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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十五話 ラインハルト・フォン・ローエングラム元帥が出征します。
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れている。
「お前は覚えているか?以前俺に尋ねたことがあったな?最大多数の最大幸福とは何なのか、と。」
キルヒアイスは無言でラインハルトの隣に立った。ラインハルトは欄干から手を離し、キルヒアイスに向き直った。
「俺は確信をもってこう言う。最大幸福の最大幸福とは皆が手を取り合って暮らせる世の中だ。誰一人村八分にされずに、誰一人迫害を受けずに、誰一人貧困や病気に苦しむことのない世の中だ。理想論だという奴がいれば笑えばよい。そ奴にはこれからの世の中について論じる資格などありはしない。行動もせず、インターネットなどという自分を覆い隠しているカーテンの陰に隠れてする批判だけでは何も生まれない。そうではないか?」
一言、一言、ラインハルトは区切るようにして力強く言い放っている。
「俺は戦う。姉上を取り戻すだけではなく、その先の、今言った最大多数の最大幸福を形作るために。幾百万の流血をもってしてもなしうるべきことを成すために。俺は戦う。」
「私もです。ラインハルト様の今のお気持ちをうかがって、いっそうその決心が固まりました。私も戦います。ラインハルト様の御傍で。ともに道を作り、その先の未来に向けて、共に歩むために。」
「一緒に歩いてくれるか!?キルヒアイス!!」
ラインハルトはガッシと彼の両手を合わせ、それを両の手で包み込むようにして握った。
「はい、ラインハルト様。」
握りしめられた手に、一層力が込められた。この決意を粉砕することは誰にもできないというように。そして、二人の固い絆を壊すことは誰にもできないというように。
* * * * *
「そう・・・。」
イルーナは自室において静かにそう言っただけだった。イゼルローン要塞へラインハルト自らの出陣が決定したと聞かされた瞬間から、新たな戦いが始まったことを意識したのである。
既に彼女の手元には動員案が出来上がっている。既にイゼルローン要塞方面には帝国の双璧と彼女自身の教え子が赴いているため、将官を選抜するのには多少の思案を要した。
先鋒はビッテンフェルト中将。それに付随する形でワーレン中将が次鋒を務める。
先鋒と本隊を結ぶ重要位置につくのは、転生者の一人であり、つい最近まで女性士官学校にて校長をしていたジェニファー・フォン・ティルレイル中将。彼女は前世における騎士士官学校におけるイルーナの同期でありフィオーナらの諸先輩にあたる。それにラインハルトの本隊が続き、その左右をメックリンガー、ルッツ両中将が固める。後方を守るのはミュラー中将であり、アイゼナッハ中将は予備兵力として待機することとなる。ラインハルトの前衛を守るのはルグニカ・ウェーゼル少将。そしてイルーナ自身がローエングラム陣営の参謀総長として総旗艦ブリュンヒルトに搭乗して全艦隊の作戦指揮を行い、実際に艦隊運用に当たるのはジークフ
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