暁 〜小説投稿サイト〜
マイ「艦これ」(みほちん)
第36話(改1.6)<赤城加勢>
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


寛代が状況を受電。
「後退する敵を境水道へ追撃」

それを聞いた呉が言う。
「駆逐艦ですか?」
「そうですね」
私は盤を見た。

祥高さんが味方の駒を進める。
それを見た神戸が言う。
「なるほど脚は速いですから」
日頃、指揮をしているだけに参謀たちは良く分かっている。

『境水道出口で待ち伏せします!』
これは比叡。

続けて赤城さん。
『一網打尽ね』

外海へ逃がれようとした敵を足の速い艦娘が待ち伏せするのだ。

『状況、確認』
赤城さんの指示で中海の海面スレスレまで急降下してきた艦爆が艦攻と合流して索敵する。境水道に展開中の艦娘とも逐次交信しているようだ。

「浜風から入電」
大淀さんの報告に私は頷いた。

続けて無線機から浜風の声。
『司令に報告。現場の状況により中海の敵は撃退したと判断します』

私は応える。
「了解、皆ご苦労だった」

『はい』
ここで赤城さんを始め艦娘たちは安堵した口調になった。

『上々ね♪』
『もっと骨のある敵はいないの?』

『司令っ、美保湾も問題ありません!』
これは比叡だ。

「ああ、ご苦労」
『はい!』

そして赤城さんが艦載機の妖精さんたちに指示を出す。
『第一攻撃隊は警戒し弓ヶ浜上空に待機、第二攻撃隊は帰還準備』

赤城さんの艦載機が中海や境水道上空で順次、機体を引き起こす。
やがて合流した艦載機が弓ヶ浜上空で編隊を組み直して鎮守府上空まで戻ってきた。

「おお」
神戸が感嘆の声を出す。

「一糸乱れぬ、見事な統率ですな」
「うん、さすがだ」
二人の参謀は感心している。

日頃の鍛錬が十分に発揮された攻撃。この二人が一航戦の赤城さんを見るのは初めてなのだろう。
彼女は今、舞鶴所属だから私は直接、関与していないが彼女とは以前、作戦を共にした仲だ。少々誇らしい気分になった。

青空と大山を背景に機影が陽の光に映える。いつの間にか鎮守府でも待機していた艦娘たちが一斉に埠頭に並んで手を振っていた。
私と参謀たちも自然に敬礼をしていた。

やがて祥高さんが伝える。
「二式大挺より入電。これより由良沖を離水し再び飛行を開始します。美保鎮守府南埠頭に予定通り接岸します」

「きっちり予定通りですか」
「本省の参謀らしいなあ」
神戸と呉は苦笑いした。そうか、いよいよ来るか。

「それまでに作業服は着替えておきましょう」
私が言うと二人の参謀も苦笑いをした。

弾幕が晴れると美保湾には大山がハッキリと浮かんでいた。


以下魔除け
Reproduction is prohibited.
禁止私自轉載、加工 天安門事件
Prohibida la reproduccio
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ