第31話(改1.3)<開戦と狂気>
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「前線兵士のことを全く考えていない参謀連中の発案だろう」
「……」
再び沈黙。時折無線で艦娘同士の交信が入る。
私は腕を組んだ。
特攻。
艦娘たちの前では本当に止めて欲しい作戦だ。誰だって特攻隊を見たら明日は我が身と思う。
ところが最前線の異常な雰囲気の中では否定する以前に『私も一緒に特攻しよう!』という気分に陥ることがある。これが一番危険なのだ。
「お前たちは間違っても特攻なんて考えるなよ!」
つい口走る。まさに、戦争(戦場)の狂気を目の当たりにする思いだ。
もう、あまり深く考えたくなかった。
もし立案した参謀が目の前にいたら今の私は躊躇(ちゅうちょ)なく殴りかかっている。
だが私は急に苦笑した。
「それもまた、狂気の一種か」
戦争とは関わる者全ての精神を歪めるものだ。そういう狂気の中で、いかに自分を律し続けるか?
少なくとも帝国海軍は崇高な精神の元で闘うべきだ。また兵士(艦娘)たちを単なる狂信者にしないためにも彼女たちは、きちんと指揮をしたい。それは司令官の戦いでもある。
私は唇をぐっとかみ締めた。
以下魔除け
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