『団栗』
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逃げ惑いながらも理不尽に虐げられる日々。
1日1日が長くて耐えられなくなってく。
秋になり、川沿いには山から落ちてくる団栗が沢山あった。
意味も無くクヌギばかり集めた。
何日も何日も同じ事をした。
アナタも私と同じようにクヌギだけを集め出した。
ふと、数えてみることにした。
600個を超えた頃、2人同じ事を考えた。
クヌギが多いわけじゃなかった。
場所を変えて、クヌギを集めた。
そう、666個にする為。
六つ葉は、さすがに666本集めることが無理だった。
無謀な数だとは解ってたけど、執念と意地があったから諦めれなかった。
そのおかげで66本は見つかった。
でも、666じゃないと意味が無い。
アナタと出逢う前、神社にある「むくろじ」を666個集めたことがあった。
種は羽根つきに使われ、実は少量の水の中で潰すとシャボン液になった。
その種だけを取り出し、666個集めて恨むべきアイツの死を祈り続けた。
少しの不幸がアイツを襲った。
でも全然満足できない。
まだまだ祈り続けなければ私の願いは叶わない。
クヌギこそ666個に辿り着ける。
でも、簡単に集まるものじゃダメ。
アナタが、クヌギ666個に、父親の愛人への殺意と祈りを込めた。
数日後、県外に出た愛人は事故に遭った。
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