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艦隊これくしょん 災厄に魅入られし少女
第三話 本土からの使者
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うと、榛名が首を傾げた。

「え?あの鎮守府に行くということは、提督になるんじゃ………」
「私は『提督にはならない』。あくまで『提督の仕事をする』だけよ」
「……なるほどな。何にせよ、彼女達を助けてくれるというのならこれほど嬉しいことはないよ」

凰香の言葉を納得したのか、海原少将は嬉しそうに頷いて言った。
すると防空棲姫が口を開いた。

「………海原少将、私もこの子について行かせてもらうわ」
「防空棲姫さんもか?」
「ええ。この子の意志は私の意志。凰香が彼女達を助けるというのなら、私は凰香に力を貸す。それでいいわね?」

防空棲姫が微笑みながらそう言うが、眼は全く笑っていない。その言葉は半分ほど『脅迫』とも言えるような気配が滲み出ていた。
すると海原少将が頷いて言った。

「私は構わないよ。むしろそれを決めるのは凰香君だ。私はそのことに口を出すつもりはさらさらないよ」
「あらそう。………じゃあ凰香、私もついていくからね」

海原少将の言葉を聞いた防空棲姫が凰香の方を向いてそう言ってくる。
もちろん、凰香の中には防空棲姫を旧泊地に置いていくという選択肢は最初からない。
凰香は防空棲姫に言った。

「わかった。ありがとう防空姉」
「凰香、僕もついて行かせてもらうよ」

凰香がそう言ったとき、黙っていた時雨が口を開いた。
すると海原少将が時雨に聞いた。

「時雨君、君も行くのか?」
「うん。僕は凰香を絶対に護ると決めているんだ。だから僕もついていく」
「なるほど。まあさっき防空棲姫さんに言った通り、それを決めるのは凰香君だ。とはいえ、答えは決まっているようなものなのだがな」

海原少将がそう言ってフッと笑うと、凰香の方を見てくる。海原少将の言う通り、凰香の答えは決まっている。
凰香は時雨に言った。

「ありがとう時雨。よろしくね」
「別に気にしなくていいよ。……ところで、榛名さんと夕立はどうするんだい?」

時雨が榛名と夕立に聞く。
榛名と夕立にとってあそこはトラウマの場所であり、艦娘達を裏切って脱走してしまった場所である。そんな地獄のような場所に戻りたくもないだろう。

(多分向こうの艦娘達もこの二人のことを恨んだりしているだろうから、連れていくべきではないわね)

凰香がそう考えて榛名と夕立に言おうとしたとき、榛名が先に言った。

「………榛名は凰香さんについていきます」
「ゆ、夕立も凰香さん達についていきます!」

榛名に続き夕立までそう言ってきた。
これにはさすがの凰香も耳を疑ってしまい、榛名と夕立の方を見る。すると榛名が言った。

「榛名
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