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Blue Rose
第四十九話 受験の後でその九

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「してたわ」
「じゃあ明日はね」
「もうお勉強はしないで」
「明日テストでお勉強してもね」
「一日やそれ位だと」
「何もならないからね、休む方がいいわ」
 これは優子の考えだ、入試等の前日は思い切って休み英気を養ったうえでテストに挑むべきというのだ。
「だから明日はね」
「何もしないで休む」
「そうしてね」
「わかったわ、じゃあお家でね」
「休むのよ」
「そうするわ」
 優花も頷いて答えてだ、そのうえで。
 家に入った、そうして優子の言う通り入浴をしホットミルクも飲んでだ。暖かいベッドの中で休んだ。朝まで寝て。
 起きるとだ、優子は優花に言った。
「姉さん今からお仕事行くから」
「私はお留守番ね」
「夕方に龍馬君からお電話が来るかも知れないけれど」
 それでもというのだ。
「今はね」
「ゆっくりとなのね」
「休んでね、寝ていてもいいわよ」
「もうたっぷり寝たわよ」
「それでもよ、何もすることがないのなら」
 それならというのだ。
「休んでね」
「そうしていいの」
「そう、明日に備えて」
「英気を養う為に」
「寝ることもいいから」
「まあ起きたばかりだから」
 優花はこのことから少し笑って応えた。
「すぐに寝られないわ」
「そうよね、やっぱり」
「ええ、けれどなのね」
「明日があるから」
「明日が勝負だから」
「体調は整えてね」
 そこは忠告するのだった。
「あえてね」
「休んで」
「そうしてね」
「わかったわ、高校受験の時みたいに」
「ゆっくりとね、ただね」
「ただ?」
「あの時はエスカレートだったわね」
 高校受験、八条学園高等部へのそれの時である。
「そうだったわね」
「うん、テストはあったけれど」
「結構以上に楽だったわね」
「確かに」
「そうよ、けれど今回はね」
「今の高校は八条学園じゃないから」
 長崎の公立高校だ、優花が今通っている高校は。
「例え元八条学園でしかも推薦だけれど」
「八条学園じゃないから」
「部内と部外じゃやっぱり違うのよ」
 受験における絶対の事実だ、部内の方が合格しやすいことは言うまでもない。
「だからその分ね」
「いい点を取らないといけないから」
「そのいい点を取る為に」
「体調には気をつけて」
「だからなのね」
「ゆっくりと休んで」
 優しい声でだ、優子は妹に言った。
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