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マイ「艦これ」(みほちん)
第25話(改1.3)<利根>
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「抜錨します」

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マイ「艦これ」「みほちん」
:第25話(改1.3)<利根>
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そのとき突然ドンドンという強い音で執務室の扉がノックされた。
「どうぞ」

私が応えると同時に、
「入るぞっ!」

威勢の良い艦娘が入ってきた。
「利根さんか?」

私が言うと彼女はニタッと笑った。
「御主が噂の提督じゃな。吾輩が利根じゃ。よろしく頼む」

彼女は私の正面で直立の姿勢を取って敬礼をした。
「やっと実戦のようじゃな。もう演習は飽き飽きじゃ。日向と組むのか?」

まくしたてる利根さんに私は答えた。
「日向と利根さんは別部隊だ。利根さんには旗艦として索敵を中心に動いてもらう」

そこまで言うと彼女は仰け反った。
「そそ、それは、やめるのじゃ!」

「はぁ?」
私が答えると同時に黙っていた日向も少し驚いた表情を見せた。

(かぶり)を振りながら利根さんは言う。
「違う。その作戦じゃなくて! えーっとホレ、吾輩の呼び方じゃ!」

私は苦笑した。細々(こまごま)と慌ただしいな。

「吾輩も日向と同じく、呼び捨てで構わん」 
鳥肌が立ってる。

 私は書類を置くと言った。
「分かった。では利根には足の速い駆逐艦をつける。潜水艦を中心に索敵だ」

次に日向を見る。
「君は、その情報を元に敵艦船を発見次第、攻撃を実施」

私は壁にある隠岐と島根半島の間の海図を指差しながら続けた。
「利根の部隊には攻撃中も弾着観測を続行し敵を確実に仕留めてくれ」

「了解じゃ」
「わかりました」
二人は敬礼して退出する。

それから私は本館1階にある隊員食堂へ下りた。

 日本海は穏やかに見える。だが夜からの臨戦態勢に備え鎮守府内は既に特別体制だ。既に各班ごとに昼食時間の割り当てが変わって今日の食堂は閑散としていた。

いつも同じテーブルに居る寛代も今日は作戦指令室に詰めている。あの子も意外にタフだな。祥高さんも行ったり来たりしている。

外では空軍機が飛ぶ。各班の艦娘たちも埠頭で調整をしている。

早めに昼食を取った日向と利根は駆逐艦を伴い抜錨した。日本海へ出撃したが、まだ敵の情報はない。

 午後。湿度が増し大山は霞んで見えなくなった。冷たい風が吹くと水平線から真っ黒い雲が近づき空を覆う。ゴロゴロと遠雷も聞こえる。
「天気は下り坂か」

鳳翔さんが何人かの駆逐艦と一緒に洗濯物を抱えて走っている。
「下手すると利根や日向は荒天雨の中で戦うことになりかねないな」

 私は、ふと舞鶴沖での苦い海戦を思い出していた。
「あの時は吹雪。そ
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