第24話(改1.3)<日向>
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「いえ、まだ半年ほどです」
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マイ「艦これ」「みほちん」
:第24話(改1.3)<日向>
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祥高さんが聞く。
「司令、日向をご存知ですか?」
「ああ、以前同じ鎮守府で指揮をしたことがある」
私は続けた。
「祥高さん。日向は今日、動けますか?」
彼女は壁の待機一覧を確認する。
「入渠はしていませんし問題ありません。呼び出しましょうか?」
「そうだな。30分後に執務室まで頼む」
「はい」
私は指令室を出ると2階へ上がった。
日は高くなり窓から海風が入る。
執務室は静かだった。祥高さんも作戦指令室に詰めている。ここは北側に面しているので作戦指令室よりは室温が低く過ごしやすい。
窓からは空軍の電探施設がある高尾山がみえる。海上からは空軍や艦娘たちの訓練音が断続的に聞こえてくる。
そのとき扉をノックする音がした。
「どうぞ」
「失礼します」
日向が入ってきた。彼女は航空戦艦、臨機応変な運用が可能だ。
「司令お久しぶりです。ご栄転おめでとうございます」
「そんなに偉くは無いよ。……懐かしいな日向」
「はい」
彼女は微笑んだ。
私は聞いた。
「ここに来て長いのか?」
「いえ、まだ半年ほどです」
第一印象は物静かに見える日向。その雰囲気も変わっていない。
彼女と私は舞鶴その他、何度か共に実戦も経験している。
日向は、あまり自己主張もしないが着実に任務を遂行するタイプ。艦娘には珍しい……というと語弊はあるが実直で生真面目な艦娘だ。
私の指揮下に入るとウマが合うのか、こちらがあまり細かい指示を出さずとも意向を汲んで的確に作戦を遂行してくれる。
航空機運用といえば一航戦の赤城さんも、よく気のつく艦娘だが彼女とはまた違う印象だ。
何度か作戦を実行するうちに私は日向には『さん』付けでなく『日向』と気兼ねなく呼べる数少ない艦になっていた。
彼女も呼び捨てにされても、まったく意に介さず以前より戦果が上がるようになった。まさに「戦友」なのだろう。
軍ではこういう貴重な出会いが、またひとつの絆となり宝になる。軍人冥利に尽きる瞬間だ。
私は言った。
「君が居ると聞いて心強い。実は昨日から日本海で敵の潜水艦が多数出没している。今回君に頼みたいのは索敵ではない」
日向は何か悟った表情を見せた。
「駆逐艦を付けて頂ければ直ぐにでも、ご期待に応えます」
「頼もしいね」
「いえ」
ここで初めて日向は少し恥ずかしそうな緩やかな表情を見せた。短めの髪が窓からの風に揺れていた。
艦娘といえども、その感情は
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