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IS―インフィニット・ストラトス 最強に魅せられた少女Re.
第三話 甘くないんです
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のは早い、そしてその錆を落とすのは難しく、時間も掛かります。
「……なおす。」
「は?」
「鍛え直す!これから放課後三時間、毎日稽古だ!」
「いや、それだけじゃなくてISの事も……」
「いえ、事はそれ以前の問題です。」
そこそこ自信のありそうなオーラを出していたので期待していたのですが……むしろその程度でよく勝とうだなんて思いましたね織斑さん。
「どうせ高々一週間では大した事は出来ません。でしたらここは、剣道で近接戦闘の勘を少しでも取り戻した方が良いでしょう。IS関連は可能なら一度、実機を借りて基礎を確認する程度で。」
「いや、でも……」
「いいですか織斑さん。あなたが戦おうとしているのは代表候補生。誰でも成れる物では無く、競争を勝ち抜いて来た強者です。オルコットさんの言い方にはムカつきましたが、私もあなたがクラス代表に選出されるのは反対です。実力も経験もまるでない。話題性だけで選ばれるなんて………遊びでやってるんじゃないんですよ。」
「「………………」」
……あ、少々熱くなってしまいましたね。二人が困っています。
「……悪い、神宮司さん。俺、どこかで甘く見てたみたいだ。オルコットの事も、神宮司さんの事も。」
「……構いません。考えてみればあなたは望んでここに来た訳では無いのに言い過ぎました。謝るのはこちらです。」
何はともあれ、私と篠ノ之さんにより織斑さんへのコーチがスタートしました。
………篠ノ之さんの織斑さんへの当たりの強さには驚きましたが。何故でしょう?
「あ、楓。随分と遅かったね?」
夕刻、寮にある私の部屋に戻るといかにも快活そうな赤毛の少女が声を掛けて来ました。
彼女の名前はジルベルタ・オルランド。イタリアの代表候補生ですが専用機はありません。
「ええ、少し寄り道をしていて。」
「ふぅん?必要人間の楓が寄り道ねぇ……。」
「……言いたい事があるなら言ったらどうですか?ジル。」
必要人間というのはジル(彼女がこう呼べと)が私につけた渾名の様なものです。
なんでも必要な事以外しようとしないから、らしいです。
失礼な……私だって……そういえばしてませんね。
「いやねぇ?例の男子に特訓つけてる大和撫子が二人いるって噂を聞いたんだけどさ?」
「………まあ、そういう事です。」
そうでした。彼女はかなりの情報通で既に上級生にも伝手があるとか……新聞部の次期エースとして入学前から期待されていたそうです。
因みに、海外組や遠方から通う生徒は入学より先に入寮しています。私もこの1013号室で暮らし始めて一週間になりますし。
「やっぱし!で、どうだったの?」
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