暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
OVA
〜暗躍と進撃の円舞〜
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ーに関しては、その前のシルフ領主をブッ殺した時に結構満足させてもらったから言う事ねぇんだけどさ。いやぁ、あん時ぁ愉しかったぁ♪お高くとまってたシルフの羽虫どもがボロボロになってくサマはサッ!きゃふふふ☆」
両手の握り拳を口元に押し付け、妖しげに腰を振るう少女は嗤う。
そこに人間としての善性は感じられない。パソコンの画面と同じだ。
入力装置
(
キーボード
)
から入力された《悪意》をそのまま映し出しているような、いっそ無機物的な悪性がそこにはあった。
その顔に何か引っかかりを覚え、ヴォルティスは眉を顰める。
だが、やるべきことはきっちりやろうと思い、とくに気にも留めずに想定通りを表すフローチャートを進めていく。
「……卿は、なぜそこまで悪に浸かる?いや、ゲームの楽しみ方は人それぞれだ。それ自体は何も言うまい。だが、そこまで極端なのには何か理由があるのではないか?」
まっとうな疑問だった。
決して善人で溢れた世界などありはしない。それは、現実でも仮想でも同じだ。
だが同時に、ヴォルティス・ヴァルナ・イーゼンハイムという名の博愛主義者はこう思っている。
確かに世の中は善人だけで構成されてはいない。だが同時に、悪人だけでも構成されてはいない。性善説を振りかざすほど未熟でもないが、それでも万人の中には《正義》というものが存在しているはずだ、と。
ロベリアは少しの間、その質問に対して無言だった。
顔を伏せ、表情は見えない。
やがてその小さな肩が震えているのに気付き、初め卿は泣いているのかと思った。
だが違った。
ネコミミ付きのニット帽を被った少女は、決して泣いていたのではない。
その逆。
悪意が滴り落ちるような極彩色の笑みを、彼女はあどけない顔に張り付けていた。
「ぎゃは」
何か、嫌な音が聞こえた。
ようやく受け入れようとしていた、ようやく肯定してもいいかと思いかけていた何かを、粉々に踏み砕いたような音だった。
「ぎゃは、ぎぃあははは!駄目だ、こりゃダメだ!くっははは、うぎぎゃひっ、うけけけけけけけけっっ!!」
声の波が安定していない。高くも低くも、大きくも小さくもある声だった。
ガスの元栓から何かが漏れる音よりも、それは遥かに危機感をあおらせる音だった。
少女は言う。
きっと答えなんて求めてない。独り言の宣言のようなものを、言う。
それはどこか、自分に言い聞かせているようにも聞こえた。
「さっきっから言ってるでしょおおぉぉぉがよおおおおおぉぉ!楽しいから!!楽しくて愉しくてタノしかった!!馬鹿どもが手のひらの上で踊らされるのはサイッッコーに嗤えるし、互いに殺し合うなんて腹がよじれてショック死しそう!!そんなとびっきりのエン
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