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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第二十話 マルコム・ワイドボーン
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794年 7月10日 ハイネセン 宇宙艦隊司令部 エーリッヒ・ヴァレンシュタイン
ヴァンフリート星域の会戦の勝利で大佐に昇進した。俺以外にもサアヤ、バグダッシュ、ヤンが一階級昇進している。ビュコック、ボロディンも昇進した。残念だったが、いや当然なのかもしれないがムーアは昇進しなかった。
他にもローゼンリッターやセレブレッゼ中将が昇進している。まあヴァンフリート星域に行った連中は一握りを除いて昇進したという事だ。意外なところではキャゼルヌが昇進している。俺の戦争準備はその殆どをキャゼルヌが手配した。その事が評価されたらしい、まあ妥当なところだろう。
俺は六月の五日から宇宙艦隊司令部に出仕した。宇宙艦隊司令部は今第六次イゼルローン要塞攻略戦に向けて準備を進めている。司令部の参謀チームは膨大な人数になっている。俺とサアヤの他にもバグダッシュも参加している。百人を超えるだろう。
前回のヴァンフリートでロボスはドジを踏んでいる。それもあって参謀はかなり多めに集められたようだ。原作でも九十人近く集められたがそれより多い。余程ロボスが心配なのだろう。参謀チームのトップはドワイト・グリーンヒル大将だが、まあこれは原作どおりだ。
いろんな所で原作とは差異が出ている。この差異がこれからの未来にどういう変化をもたらすかだが、はっきりいって分からん。ロボスの影響力が原作より低下しているし、ビュコック、ボロディンが大将になっている。
帝国もだ、どうやらミュッケンベルガーは失脚はしなかったようだが、やはり影響力の低下は否めないだろう。ラインハルトも昇進は出来なかったはずだ。これがこの先どう影響するか……。
ラインハルトがこのまま終わるとは思えない、終わるはずが無い。キルヒアイスが死んだことで精神的な自立が早まるかもしれん。となると原作より昇進は遅くなるかもしれんが、より手強くなる可能性は十分にある。
それとラインハルトの目が外に向く事になるだろう。これまではキルヒアイスに頼りがちだったが、彼を失った以上、それに代わる人材を求めるはずだ。原作より早い時点で彼の下に人材が集まる可能性がある。
厄介だな、より手強く、地に足をつけたラインハルトか……。とてもではないが勝てる気がしない。ラインハルトが病死するのが二十五歳、あと七年もある。滅入る一方だ……。
頭を切り替えよう、参謀は百人は居るのだが俺が居る部屋には三人しか居ない。俺とサアヤとヤンだ。部屋が狭いわけではない、少なくともあと五十人くらいは入りそうな部屋なのだが三人……。滅入るよな。
想像はつくだろう。ロボス元帥に追っ払われたわけだ。彼はヴァンフリートで俺達に赤っ恥をかかされたと思っている。バグダッシュは相変わらず世渡り上手なんだな、上手い事ロボスの機嫌を取ったら
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