SAO:アインクラッド〜神話の勇者と獣の王者〜
神話剣
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のに戻した。
一瞬にして楽園から地獄へと変わった鋼鉄の浮遊城。
大勢の死者を出しながらも、それはゆっくり、ゆっくりと長い時間をかけて攻略されてきた。
二年が経過した。現在の最前線は七十四層。
これは、その鋼鉄の浮遊城で『勇者』と呼ばれた剣士と、その仲間たちの物語。
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ソードアート・オンライン〜神話と勇者と聖剣と〜
Swordart-on-line/神話の勇者と獣の王者
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その少年は突然に現れた。
その日《黒の剣士》ことキリトは、偶然手に入った超高級素材《ラグー・ラビットの肉》を売るべく、旧友で悪友の雑貨屋、エギルのもとに来ていた。
ネイティブ・アメリカンぜんとしたこげ茶色の肌に、なかなかに凄味の在る――――それでいてなかなか笑うと愛嬌のある――――顔をし、唯一SAOでカスタマイズが可能な髪型すらをスキンヘッドにした彼は、雑貨屋ではなく戦士にしか見えない。もっとも、エギルは一流の斧戦士なのだが……。
さて、キリトがエギルの店に行くと、丁度若い男が、ちょっと不当な値段でレアアイテムを買い取られたところだった。
「よう!キリトじゃねぇか」
「久しぶりだな、エギル。相変わらずあくどい商売しやがって……。買い取り頼むぜ」
「キリトはお得意様だからな。あくどいマネはしませんよっと……」
ぶっとい首を伸ばしてトレード・ウィンドウを除いたエギルの瞳が大きく見開かれる。その顔に浮かんだ表情は、驚愕。
「《ラグー・ラビットの肉》じゃねぇか……。S級食材……現物を見るのは俺も初めてだぜ。キリト、お前自分で食おうとは思わんのか」
「思ったさ。多分二度と手に入らないしな……。だけどこいつを料理できる奴なんてそうそういないし、俺の料理スキルの腕前はエギルも知ってるだろ?」
ラグー・ラビットの肉は高級な素材だ。高級な食材故に、取り扱えるものも決まってくる。これを料理できるものといったら、料理スキル九百を超えた物好き程度――――
「キリト君」
その時、キリトの肩に手が置かれ、若い女性――――もとい少女の声がした。
キリトは振り向きざまにその腕をつかみ、
「シェフ捕獲」
と言ってやった。
「な、何よ……」
困惑顔でそこに立っていたのは、栗色の長い髪の毛の美少女。名はアスナ。
SAO最強のギルド、《血盟騎士団》の副団長で、《閃光》の異名をとる、SAO最強クラスの細剣使いだ。
困惑するアスナを引き寄せて、可視モードにしたトレード画面を見せる。
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