第十一話「狙われた一夏」
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公国を奇襲させたことがある。
ジオン軍は大打撃を受け、市街地にも少なからず被害をもたらした。後にISテロらはジオンの軍事施設から出撃したキュベレイマークUの特殊部隊によって瞬く間に殲滅されたという……
「一夏、この人は……?」
と、今度は箒がマリーダに向けて怪訝な目を向けた。
「箒、こちらはジオン軍のマリーダさん。さっき、危ないところを助けてくれた恩人なんだ。」
「じ、ジオンだと!?」
とっさに、箒は竹刀の先をマリーダに向けて叫びだした。
「仮想敵国である人間で、それも軍人がこのIS学園へ何の用で来た!?」
「箒! いくらなんでもマリーダさんに失礼だぞ? 本当にこの人は俺を不審者から助けてくれて……」
「一夏、もういい。よせ……」
と、マリーダは一夏を制止させて、彼に代わって彼女自らが箒に説明した。
「身構えはやめてほしい。私は、織斑一夏の護衛として彼に付き添っているだけにすぎない。これいって、彼を異性の対象としているわけでもない故、誤解もしないでもらいたいな……」
「なっ……別に私は!」
咄嗟に赤くなる箒を見て、マリーダは図星と悟った。
「まぁ、俺がIS学園にいるまでの間だからさ? そこは勘弁してくれよ? 箒」
「い、一夏がいる間だと……!?」
箒は、別の意味で驚いた。本当は、一夏がいるまでの間を図って、彼に思いを告げようと企んでいたのだが……
――やはり、誤解されているな……
マリーダは、そんな嫉妬の目を隠せないでいる箒を見て呆れた目をした。
「……あ、そうだ! もうすぐお昼ですよね!? マリーダさん、一緒に昼ごはんでも食べませんか!? 箒も一緒に……」
「フンッ!!」
だが、箒は不機嫌になり、一夏達に背を向けると何処かへ行ってしまった。
「今は、そっとしておいてやれ? 私は、携帯食で済ませる故問題ない」
と、マリーダは懐から携帯食を取り出した。
「え、そんなの食べたら栄養が偏りますよ?」
「問題ない。数カ月も携帯食が続いたこともある。今さら抵抗はない……」
「で、でも……」
「一夏、その心配りだけは有難く受け取ろう。私も、さすがにIS学園の学食を堂々と食べれる立場の人間ではないのでな」
「……」
しかし、一夏としては納得がいかなかった。その後、一夏はマリーダと共にIS学園の学食へ向かう。だが、周囲の目線はどうも耐え難いものだった。助け船として、一夏はMS学園の生徒たちを集めさせて、事情を話すとともに協力を要請した。
「一夏の護衛で?」
ジュドーがきょとんとした。
「詳細な理由を知りたいんですが……」
と、カミーユ。一夏も、なぜ自分を護衛するのか、その詳細をまだ聞かされていない。
「そうです。どうして、マリーダさんは俺を?」
「ああ……一夏が所持しているユニコーンというG兵器についてだ
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