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機動戦士ガンダム・インフィニットG
第十一話「狙われた一夏」
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雅にかわしつつ、次々とゴーレムの一団を両腕のビームサーベルでバサバサと斬り倒す。
ユニコーンモードでの姿ではサーベルを一本に両手で支えていたが、デストロイドモードはそのサーベルを片手で軽々と振り回しているのだから、この違いは一目瞭然にわかる。
そして、気づいたときにはすでに目の前のゴーレムは残骸と化していた。
「う、うそ……!」
今度こそは、目を丸く見開いた束であった。そして、そんな彼女に一夏が言う。
「約束です。マリーダさんを返してください」
「う、うぬ〜……! どうして、イッ君は束さんやISのことが嫌いなの〜!?」
「嫌いですよ? だって、ISは女しか乗れないんでしょ? MSは平等なのに」
「だって! だって!! イッ君はISにも乗れるんだよ!?」
「俺だけ乗ったら、不公平でしょうが?」
「そんなのカンケーないしー!」
子供のように怒る束に、一夏は呆れてユニコーン越しの頭を抱えた。
「まったく……兎に角も、マリーダさんは返してもらいますからね?」
「で、でも〜? あの時の交渉はプルシリーズは返しても、イッ君のことは含まれていなかったよ? ってことは、イッ君はこの場所から帰れないってことになるんだよね〜?」
「あ、そっか……まぁいいや、なら自力で帰ります。今の俺なら安易なことですし」
「うぅ……!」
しかし、これでは納得のいかない束はフッとてレポートして、十字架に貼り付け中のマリーダの隣へと浮上し、マリーダに人参を象った銃を向けた。
「じゃー、いう通りにしないとこのプルたんが無事じゃなくなるよ〜?」
「そ、そんな……! いくらなんでもそれは卑怯ですよ!?」
「だって〜? 束さんはどうしても、イッ君が欲しいんだも〜ん!!」
「くぅ……一夏! 私のことは構わずに先に行け!!」
だが、マリーダはそう一夏に叫んだ。しかし、一夏はためらう。
「そんなことできるわけないじゃないですか!?」
「私のことなど忘れろ! 私など……任務遂行でしか存在が許されないただの人形だ!!」
「それは違います!」
一夏は怒鳴った。それにマリーダはやや驚く。一夏は、続けた。
「誰にだって、命があるから生きてるんだ。あなたはマシーンなんかじゃない!」
「一夏……」
「束さん! いい加減にしないと俺、怒りますよ!?」
「え〜……!?」
その時である。マリーダの手足を拘束する帯が頭上より降り注ぐ無数の刃物によって切り裂かれ、マリーダは中から降ってきた。
「あぶなっ!」
それに察知した一夏は、ユニコーンの両手で彼女を受け止める。彼女を救った刃物、それは角錐状の形状をした黒い刃物、「クナイ」であった。
「やっと来たか……!」
マリーダは、ホッとしたかのように自分が穴を開けて天井を空を見上げる。そこには軍服を纏い、背には日本刀、そして
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