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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第246話 ボスを倒したいV
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位置にどーやって皆で行くんだ? ランに全員投げてもらうのか?」
「……それは、無理ですね。巨人が待ってくれないです」
ユウキのとんでも作戦。飛び上がって、防御してる腕をどうにか広げさせて、体勢を解ければ何とかなるのではないか? と言うもの。
だが勿論そんな事が出来る訳がないというのは判る。現実的に考えても体躯に差がありすぎるし、部位破壊出来る様な部分ではない。
各フロアのボスによっては、爪や尾、牙など破壊可能部位と言うのは存在して、破壊に成功すると攻撃力ダウンや防御力ダウン、特殊攻撃無効などと、様々なアドバンテージがある。だが、その部位には特徴的な紋様があったり、エフェクトが発生していたりと比較的わかりやすいし、リュウキなら、更にそれを見逃さない。
だが 生憎腕を切り落とす! などと言う離れ業は出来るとは思えなかった。
だが――ユウキの言葉に突破口を見出す事は出来た。
「ユウキ」
「んー? なーに??」
振り向くことなく、巨人から視線を逸らせる事なく返事をするユウキの頭を、くしゃっと撫でた。
「わぷっ!? な、なになに?」
「ナイスだ」
「へ?」
ユウキは、今回はリュウキの言っている意味が判らなかった。
だが、リュウキはいつもの様に説明する様な事はせずに、直ぐに行動を開始。
「皆! 悪い。30秒だけ頼む」
リュウキは、周囲に散開している前衛のメンバー、シウネー以外の皆にそう伝えた。訳は話さずに、時間を欲する旨を。
勿論、30秒というのはこの極限の戦いの中で(それでも色々と会話出来ているが……)は気の遠くなる様に長い時間だ。おまけにリュウキが前線を抜けるともなれば、負担が一気に全員に掛かってくる。
それは重々承知だった。それでも皆は――
「おう! 任せとけ!!」
「「了解です!」」
「判ったよ!」
「りょーかいだよ!」
と口々に皆がそう答えた。
この局面を打開してくれる策を、思いついたのか、と期待感と新たな気合を胸に秘めて。
「何するんだろー。リュウキ」
「あはっ、ああいう事を言う時のリュウキ君は期待してくれていいよ! だけど――驚く準備だって必要だからね? ユウキさん」
「えー、これ以上驚く事があるの??」
レイナの助言を訊いて、舌をぺろっ、と出して目を丸くさせるユウキ。
「ふふ……。私もそんな予感がしますね」
ランもにこやかに笑うと、その次には凛とした表情に戻り、迫る巨人の鎖分銅をユウキやレイナと共に弾いた。
30秒を――なんとしても稼ぐ為に。
「よし………」
リュウキは、攻撃の届かない地点 中間距離まで下がると、マナ・ポーションの栓を親指ではじき、一気に飲み
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